2018.8.31

スイス アレッチ氷河からラング氷河

8月19日ユングフラウヨッホからヨーロッパアルプス最大の氷河、アレッチ氷河をコンコルディアプラッツに向かってdown,down,down!氷河は雪渓とは全く違う!縦縞の起伏があって常にウエイブしていて非常に歩きにくい。クレバス地帯は渡れる場所を探してジグザグ歩行となりなかなか進まない。巾が1キロもある広大な氷河でその中にガイドと2人きり、どれだけ歩いても景色は変わらず左へ左へとルートを取って大きなクレバスを3回越えコンコルディアプラッツへ到着。予定通りでここでランチブレイク。ここでハーネスを外しその後装着するのを忘れていくというとんでもないミスをしてしまいました。フィンスターアールホルンへと続く峠に1時間くらい登って再びアンザイレンすることになって忘れてきたことに初めて気がついた。この時点でフィンスターアールホルンに行くことはほぼ無理となった。コンコルディアまで下って見つけるのにだいぶんかかりましたがあったのでホッとしました。1時間半のロス。この日はコンコルディアヒュッテ泊に変更となってしまいました。このヒュッテは氷河後退のため467段の階段があるので有名です。

コース変更を余儀なくされ結局ガイドの薦めで翌日はホランディアヒュッテまで氷河歩きとなりました。コンコルディアからは約700メートルの上り。4時間の予定と言われましたがクレバスを越えるのに時間がかかりホランディアヒュッテまで7時間かかりました。標高によって氷河の状態が変わり、イタリアンジェラートのような柔らかくて波打っている氷河の上りが続きとても疲れました。氷河から小屋に上がるのに30分かかりバテバテでスノーブリッジを踏み抜いてプチクレバスに落ちました。この小屋は無人小屋かと思うくらい小さな小屋でしたが、食事もとても美味しく感激しました。

21日はホランディアヒュッテからファーレンアルプという所まで約1700メートルの下りです。この日が一番大変でした。まず小屋から氷河に下りるのに一苦労。ザイルで下ろしてくれましたが斜めになっていて高度感もあり岩から離れられず下りるのに悪戦苦闘。その後も一難去ってまた一難と五難くらいあって、ザイルを解かれたのでホッとしましたがその後も不安定な岩場が続きついに沢沿いの歩行になってネコノメソウのような花が出てきて、終わりに近いなと思いました。最後は沢からハイキング道まで上り、それまでとは全然違う一級国道に出て緊張が解けました。アーネンヒュッテでお茶してハイキング道を飛ばしてバス停まで。ガイドとはインターラーケンオストで別れマッタリしてグリンデルワルトにかえってきました。膝もなんとかもってくれてよかった。

コース変更になって私にとってはよかったかもしれないなと思っています。ハーネスを回収してまた上り返す気力はありませんでした。幸いというか夕立雲が出てきていてフインスターアールホルン小屋まで行くのは無理と言われ正直ホッとした。日本の山では経験できないタフでワイルドな氷河コースを十分すぎる程歩き未知な世界を経験できて今は感激しています。ただ広大な氷河の中歩いても歩いても景色が変わらず同じような写真になってしまいました。お天気がずっと良かったのにも感謝です。