期間 | 2024年4月29日~2024年5月3日 | ||
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目的の山域山名 | 燕岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳 | 天気 | くもり時々雨 のち 快晴 |
登山方法1 | 小屋泊 | 登山方法2 | 前夜発3泊4日 |
目的1 | 個人 | 目的2 | 縦走 |
メンバー(氏名) | MAC | ||
交通費、食糧、 その他費用など |
夜行バス 7300円 JR松本~穂高 330円 燕山荘 10000円 燕山荘 ビール500ml 900円 常念小屋 10000円 常念小屋 生ビール 1000円 蝶ヶ岳ヒュッテ 10000円 蝶ヶ岳ヒュッテ夕食 2500円 蝶ヶ岳ヒュッテ ビール500ml 900円 蝶ヶ岳ヒュッテおでん 800円 バス 上高地~平湯 1500円 バス 平湯~高山 1600円 高速バス 高山~なんば 6000円 |
記録詳細
0日目
大阪梅田から松本行きの夜行バスを利用。21:40発6;20着
一人で北アルプスに行くのには最も安価で、時間を節約できて、自分で運転しなくてよい方法がこのバス利用になる。3列シートで、乗り心地は悪くはないが、やはりぐっすり眠れるわけではない。ちなみに7300円。
松本駅から穂高駅まで移動し、そこからは路線バスで中房温泉へ。
路線バスに乗る前にシンガポールから来た大学生2人組に声をかけられた。昨日来日したばかりで、同じ夜行バスに乗ってきていた。僕と同じルートを歩くが、今日は中房温泉の有明荘でゆっくりして明日から歩き始めるとの事。外国の山にチャレンジする心を持つ好青年達だった。
1日目
中房温泉登山口をスタートし、急登を登っていく。
雨予報だったが、ほとんど降らず、曇り空。気温は低くはない。標高2000mの第3ベンチでアイゼン着用。合戦小屋まで出ても雲がかかり展望全くなし。合戦尾根で長野県警の方とすれ違う。今回のルートを言うと大天井岳は地図に示されている大天荘へ迂回してから登るルートではなく直登せよとの事。燕山荘に到着して持参した棒ラーメンを食べた。不味かった。2食パックだったが結局もう一食は自宅まで持って帰って捨ててしまった。燕岳登頂。燕山荘からはアイゼンなしでも行けた。燕山荘に戻り、ビールのロング缶をいただく。天気が悪いと山小屋であてがわれるスペースは広くなる。二人分のスペースをあてがわれた。ありがたい。レトルトパスタで夕食。こちらもおいしくない。小屋泊の食事代をケチって自炊したが食事はもうちょっと考えたほうがよさそうだ。昔は食えればなんでもよかったが・・・。
20:00、寝る時間が来た。僕は怖がりだ。明日のルートを見て、コースタイム5時間半、行けるだろうか?と考えてしまう。天気も良くなさそうだ。大天井岳は僕でも登れるだろうか?途中で力尽きたりしないだろうか?眠れなくなる。まあ、ダメなら燕山荘に逃げ戻ってもう一泊するか、最悪来た道を戻って和歌山に逃げ帰ろうと決心して眠りについた。
2日目前半
朝起きると昨日よりは周りの山が見える。天気予報は午前中は曇りで午後は雨。今日のコースタイムは約5時間半。休憩時間込みで7時間と見て、果たして雨が降り始める前に到着できるだろうか。エビピラフのアルファ米で朝食。6時に出るつもりが、結局6:23発。泊っている人の中で自炊は僕一人だったので、おそらく僕が最初に小屋を出た。蛙岩は、「中」を通っていくようにと小屋での情報を得ていた。トンネルでもくぐっていくのかと思っていたらちょっとしたクライミングだった。こちらも小屋の情報でピッケル持参すべきと書いてあったので持って行ってよかった。ピッケルをひっかけて登っていく。大天井岳の直前で反対側から来た人に会う。この人は昨日中房から大天井岳を登って大天荘でテント泊したとの事。結局この日に歩行中にあった人はこの人だけだった。大天井岳を指示通り直登するが、これがなかなか手強い。傾斜がきつく、岩が脆いので手掛かりとしてもボロボロと崩れる。これやばくないか?崩れて落ちたら遭難なのでは?と思う。その時に、雷鳥が飛来して僕の5mほど上に来た。「落ちずに頑張れよ」と言われているみたい。おかげさまで落ちずに登れた。雷鳥は逃げずに写真に納まってくれた。
2日目後半
大天井岳山頂から大天荘におりて、軽食休憩。アンパンとインスタントコーヒー。甘い菓子パンもおいしく感じない。大天荘から牛首のコルの方へ進むルートに入ってしまった様で少し時間ロス。ここはルート確認した方がよいかと。あとはあまり危険な場所はなく、それほどのアップダウンもなく、しかし東天井岳や横通岳は登らずにひたすら常念小屋を目指す。途中、融雪にはまる。結構はまってしまって身動きできない。この時期は気を付けなければならない。気温が低い早朝ならまだ良いのだろうが、もう昼前だ。常念小屋の直前に樹林帯があり、ここでもまた雪にはまった。もういや。しかしなんとか雨が本降りになるまえに常念小屋に到着。今日のルート、大天井岳も含めてアイゼンなしで行けてしまった。
生ビールが美味い。レトルトパスタを食べたくなくて、「チーズクリームペストリー」という500kカロリーある菓子パンをちぎってバーナーであぶって食べる。コーンスープも作ってパンを浸して食べる。菓子パン1個で十分だ。持参したウィスキーをお湯割りでいただく。常念小屋は夜間もお茶が飲めて、お湯も無料だ。ありがたい。さらに天気が悪い為にお客さんが少なく、6人部屋を一人で使用させてもらった。さらにさらに、消灯時間後も電気が点く。持参した本を読んで夜更かし。あんまり小屋泊でこんな経験ない。
3日目
快晴。空が青い。ひたすら青い。槍ヶ岳がくっきり。
チキンライスのアルファ米をなんとか食べきって出発。この日の登りは4つ。一つ目が常念岳。小屋から約400mアップ。槍ヶ岳やそこから前穂高岳まで続いていく山並みを見ながら登る。三股との分岐でアイゼン装着し、常念岳登頂。アイゼンは頂上直下からは不要となり外す。常念岳からの下りがキツイ。登りと同じ400mの標高差。下りがリズミカルでないと感じる。以前より下手になった。二つ目の登りは標高差50m。昨夜の夜更かしが効いているのかちょっといつもよりしんどい気がする。3つ目の登りは標高差130m。アイゼン装着し急こう配の雪原をハーハー言いながら、途中で立ち止まりながら登る。途中でニュージーランドからハネムーンで来ているというご夫婦に会う。外国からの旅行者が多い。このお二人、こんな天気の時にここにいるのってすばらしく幸運な人たちだと思う。ラストの4つ目の登りは蝶槍までの180mアップ。めっちゃキツイ。しかし、ほぼこれで今回の山行の「登り」は終了。蝶槍やそのあとの三角点でゆっくりして写真など取って過ごす。
蝶ヶ岳ヒュッテに到着。天気がいいので与えられるスペースは少ない。あたりまえだが一人分。菓子パンやレトルトパスタはもう嫌になって、夕食を頼んだ。さらに夕食までまた4時間ほどあったので、おでんとビールを頂く。おでんが美味かった。ひたすら美味かった。僕は小屋泊でも食事代は節約したくてアルファ米や菓子パンなど持って行ったが次回からはもうちょっと考えて持っていこうと思う。夕食後にもさらにビールや持参した焼酎を飲んで、ちょっと夜空も眺めて、いい感じで20:00就寝。
4日目
快晴。見事な朝焼け。富士山も大きく見える。残りの菓子パンを食べて出発。山頂で写真を撮って下り始める。少しだけ下ると雪がありアイゼン装着。早朝で雪がまだ硬くて歩きやすい。妖精の池は凍っていた。標高2100mほどで雪がなくなりアイゼンを外す。今回もアイゼンにはお世話になった。僕のアイゼンは紐をぐるぐる通す古い型のもので、靴の甲の部分の部品は樹脂製だ。長く使っているものの、樹脂製の部品も含めてまだしっかりしているように見える。しかし樹脂製なのでどこかで寿命が来るはず。割れた時の対策を考えておくべきか。早く風呂に入りたくて休憩もそこそこにガンガン下る。2時間ちょっとで徳沢におりて、バスターミナルまで長い道のりを歩く。天気も良くて気持ちいい。途中でサルがいた。子ザルが数匹遊んでいてかわいかった。
平湯温泉につかり、バスターミナルでお蕎麦とビール。美味かった。さてどうやって帰ろうかと携帯で検索すると、高山からなんばまで長距離バスがある。6000円。安い。列車の約半分。平湯から高山までバスに乗り、乗り換え10分でなんば行きのバスの発車時刻。予約時はもし高山への到着が遅れたら待てないとの事だったが、その場合もキャンセル料の発生などはなし。ありがたいことに定時にバスは高山に到着し、なんば行きのバスに乗れた。なんばまで6時間の乗車。
感想
最後に
4/29日の夜から5/3の夜まで4日間、天気にも恵まれて楽しい山行でした。僕にとってチャレンジングなコースでしたが、無事に歩きとおせてよかった。ゴールデンウィークに家族ほったらかしで山に行かせてもらっている訳ですが、それを許してくれている家族に、特に奥さんに感謝。ありがとう。