期間 | - | ||
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目的の山域山名 | 弥山 | 天気 | |
登山方法1 | 日帰り | 登山方法2 | |
目的1 | 目的2 | ||
メンバー(氏名) | バンブー、tano、べろ、yu、くに、ハッピー、mayu、tomo、タケ、ayami、フォレストシェルパ |
記録詳細
6月30日 弥山・八経ヶ岳へ行ったときに発生した行方不明になられた方の捜索に協力しましたのでその経過をまとめました。
八経ヶ岳(オオヤマレンゲは咲いているか)の報告の続きです
〇7月1日(雨)
警察消防の捜索情報を待つが 発見されず
〇7月2日(曇)
警察消防の捜索中
フォレストが相手グループの方へ連絡し我々も協力したいと伝える 感謝の言葉とよろしくお願いしますと
それを受けて
我々もお手伝いできることがないか tano君が警察へ問合せしてくれたら 人数が十分ではないので手伝ってほしいとのこと
それならお会いして相談しようとtano・フォレストで警察へ連絡すると、担当の方が現地に詰めているとのことでそちらへ向かう
現地へ向かう道中でちょうど帰ってくる警察の車に出会ったのでお聞きすると担当の方だった
明日の捜索活動に我々もお手伝いしたい旨のことは伝えてあったので集合時間や場所の打ち合わせをする
AM8:00にモノレール小屋前でミーティングとのこと
〇7月3日
警察消防の捜索中
この日は我々もバンブー・tano・yu・シェルパ・フォレストの5名で車1台で参加
モノレール小屋前で警察消防と民間捜索会社の方との打ち合わせ
終了後登山口へ移動し捜索本部の設置
消防隊(20数名)も到着し捜索場所の打ち合わせ
tano君が代表して消防隊と打ち合わせをしてくれる 消防のトランシーバーを1台貸してくれバンブー氏が所持
我々の捜索範囲は奥駈け道の南面 弁天の森~聖宝の宿跡までを幅100mほどを5名でローラー捜索 午前中で終了
聖宝の宿跡で我々だけで昼食休憩をし消防隊と次の捜索範囲を決めるため弁天の森へ戻る
ここで弁天の森から北へ延びる尾根をtano・yuで捜索 1453mピークまで捜索
バンブー・シェルパ・フォレストは南面を弁天の森~トンネル口への分岐地点までローラー捜索 終了後消防と打ち合わせをし奥駈け道を行者還トンネルまで捜索しトンネル西口へ降りる
この日はヘリが午前と午後の2回かなり丁寧に捜索
残念ながらこの日も発見できず そして 警察消防の捜索も3日目となるこの日で終了とのこと
後はご家族が依頼している民間の捜索業者のみとなる
〇7月4日
vero・veroの友人・フォレストの3名で捜索
vero君の友人に見守りをしてもらいながらveroとフォレストで2人ローラー トランシーバーを使用して通話できる程度の距離で歩いた
捜索場所は1番可能性が高そうと思われた聖宝の宿跡の上の方のルートが錯綜している場所
南面へは水晶谷の源流部の東を1500m程度まで下降し位置を東へずらして登り返すと聖宝の宿跡へ着いた
ここで昼食休憩をし 午後からは 奥駈け道の北面を聖宝の宿跡から弁天の森までローラー
〇7月5日
OB会員のsin・紫さんにも参加していただいてhappy・tano・フォレストで捜索作戦会議をしました
いろんな情報を整理して捜索するべき場所を絞ろうということです。
ご本人に関して(ご家族様からお聞きしました)
女性 62歳 山岳会に所属していない 職場の仲間と山登りを楽しんでいる(たぶん女性ばかり) 健脚ではない 仲間の中ではたぶん歩くのは遅いほう ハードな山では足がつることがある 今回も弥山から八経が岳へ行くときに足がつった 急傾斜や危ない場所へは近づかない 病気等はない 定期的に山登りを楽しんでいる ここへ来たのは初めて
単独でこのような場所へ来たことはたぶん無い(推測)
(追記 ご本人の登山仲間の方の情報が入りました)
月に1度は金剛山など行ってます
過去には富士山2回、白馬山縦走、白山、大山など登った事があります
10年以上の登山経験がありますが、仲間だけの登山グループなので、本格的な指導を受けた事はありません。
バッテリーやライトは持っていません
行動食など当日の食料については未確認です。
1人で行動できる人で、登りも先頭で行ってくれる事が多かったです。
行方不明になられているのは左端(紫色の雨具)の方です
(遭難した場所について)
ルートは明瞭 標識も整備されている 登山者も多い 分岐がない 尾根部分は平坦で斜面が下部へ行くほど傾斜が強くなっている 樹林帯は落葉樹主体で見通しは良い 低木も少なくシャクナゲ地帯はトンネル口への下山路周辺にあるが下山路は非常に明瞭なため通常は入る必要はない 聖宝の宿跡の上部に踏み跡が錯綜している場所がある(ルートが不明瞭な部分) 弁天の森周辺に倒木地帯がある(不明瞭な場所) ルート沿いに転落する様な場所はない 大峰の奥駈け道ではわかりやすい場所だと思われる 当日の午後の天候は霧が出ていたが2~3時頃には解消していたと思う
(行方不明になった状況)
6/30 11:52弥山小屋到着、少ししてから八経ヶ岳へ向かう。5分ほどして脚が攣ってるから戻ると。小屋で待ってて、YAMAPあるよね?と確認し1人で引き返す。
この場所から弥山小屋までに、迷うルートはなかった。
⚫12:15から13:00の間に下山したと考えられます。
⚫グループラインに13:14先に下山する内容のLINEが入ってましたが、ドコモは弥山小屋付近は繋がらず、入力後下山を開始し、一瞬どこかで繋がった時13:14に自動で再送信されたのではないか?と予測してます。 この場所は標高1700m付近
(捜索について)
ヘリは7月3日に午前と午後の2回(樹林帯は見えにくいが沢筋は確認されていると思う) ドローン(沢筋は確認されていると思う) 消防隊20数名で3日 尾根から100mあたりまで 聖宝の宿跡の上部の不明瞭部は複数回(消防と私達) 民間の捜索会社もドローンを使用しながら捜索をしている(7月中旬までの予定らしい・3名ほど) 捜索範囲は登山口から弥山小屋までと奥駈け道は行者還トンネル東口と西口の下まで 弥山の西の狼平方向も民間の捜索会社が調べるとのこと
(私達の捜索)
ローラー捜索とは数名が縦に15~20mのお互いが見える距離で並んで横方向に捜索します(私達でこのような名前を付けたのですが消防隊もこの言葉を使っていたので一般的に使われている言葉なのかもしれません)
無駄なく短時間で効率よく捜索できる
7月3日 5名で尾根南方向を弁天の森から聖宝の宿跡付近まで100m下あたりまでローラー 3名で弁天の森からトンネル口への分岐までローラー 2名で弁天の森から北方向への1453mピークあたりまで
7月4日 2名でローラー 1700m付近から下の踏み跡が不明瞭な部分から水晶谷の東を1500mまで下り東へルートを移動後上へ戻ると聖宝の宿へ着いた(消防隊の踏み跡あり) 1700mから下の不明瞭部から奥駈け道の北を弁天の森までローラー
(考察)
時間情報 (私達ですが前後して歩いていたので相手方もほぼ同じだと思う)
弥山小屋~45分~聖宝の宿~33分~弁天の森~24分~トンネル口への分岐
ご本人の情報から推測すると足がつり回復した後であり 仲間が降りてくるのを待ちながらなのでゆっくりと下山していたのではないかと 私達も相手のグループと前後しながら歩いていたので時間情報を調べてみるとご本人と私達の時間差は約30分ほどと思われる と言うことはトンネル分岐までに追いつこうとしたらご本人の 0.7 のペースだったら可能なのではないか 追いつけていないと言うことはトンネル分岐までに行方不明になられている可能性が高いように思われる
トンネル分岐に気づかずにそのまま進んだらどうなるだろうかと考え地図を見ているとトンネル上までは捜索しているがそこから先は見ていない あっ 行者還の小屋と思いついた さっそく調べてみると 3日の記録を見つけた 小屋の中へ入られて写真を撮っておられた 問い合わせをしているが ここも消えた
ルート周辺は傾斜が緩く横方向へは見通しの良い樹林帯で足元は低い草地で下へ降りるにつれて傾斜が強くなっていく ここをあえて苦手な急傾斜の方へ向かってゆく理由が見つからない
ベテラン女性も検討会におられたのですが トイレは と 横道へそれる理由としては一番可能性が高い 岩陰か 倒木の後ろか しかしそこで転落でもしない限り戻ってこられる 急傾斜が苦手な方が転落しそうな危ない場所へ行かないだろう
不思議でしようがない 神隠しにあったとしか考えられない
〇7月7日
happy・kuni・フォレストの3名で捜索
happy・kuniにトランシーバーを持ってもらって フォレストが一人捜索
弁天の森の南面の倒木地帯と岩場を捜索 その後昼食休憩
聖宝の宿跡へ移動し北面を西方向へ捜索 ここは今までで一番の急傾斜の危険地帯 弥山頂上直下まで捜索し50mほど上へ移動し東方向へ戻る 木道のある奥駈け道へ復帰し2人の待つ聖宝の宿跡へ戻る
可能性がありそうな場所は調べ尽くした
しかたなくトンネル口へ下山する
私達の捜索活動はこれで一つの区切りとさせていただきますが 見つかるまでは諦めませんので民間捜索会社の方の情報なども参考にして時間が許す限り調べたいと思っています
(捜索した範囲の地図は下記の通りです)
(フォレスト)