期間 | 2025年4月5日 | ||
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目的の山域山名 | 南紀・大雲取越周辺の沢 | 天気 | |
登山方法1 | 日帰り | 登山方法2 | |
目的1 | 個人 | 目的2 | 沢登り |
メンバー(氏名) | tano、riverguchi、mayu、masami |
記録詳細
8:45 滝本集落 – 9:15 筆藪の滝(入渓)- 10:10 部屋の滝 – 12:40 ケヤキ原滝 – 13:15 屏風滝 (中段で大休止)- 14:35 14m滝、左岸の枝沢を詰めて脱渓 – 15:10 巡視路のコル – 15:30 町村境界上・磁北方向に延びる枝尾根から分岐 – 16:30 取水堰巡視路合流 – 17:05 滝本発電所 – 17:15 集落(下山)

感想
6日ぶりに滝本へ。今度は沢が初めてのメンバーを含め、4人で滝本北谷です。本谷に比べ、滝は控えめですが、癒し度は上です。特に滝の途中で現れる大ナメ群は、一見の価値ありです。実は昨年、この谷をキャニオニングで下ってきました。上るのは初めて、さて、どうなることやら。
まずは30分ほど林道を歩き、地形図にも明瞭に表れている筆藪の滝の大釜へ。深く澄んでいますが、連日の渇水で流れは穏やか。夏なら飛び込みたいところです。

滝上から、さっそくナメが現れます。このナメはすぐに終わり、あたりはゴーロに。まだ寒いので、皆濡れないように慎重に進みます。しばらく歩くと、二俣になり正面に滝から大きな沢が出合います。本流は右手。奥に部屋の滝が。天からちょうど光が差し込み、神秘的でした。



巻きは先ほどの二股に戻り、枝沢側から。イタドリが群生しており、新芽をいただきました。巻き道にはトラロープが残置されています。今回は練習も可ね、ロープを出して2ピッチで登攀します。少々時間がかかりましたが、いい訓練になったのでは。



巻き終えると、再びナメ。このナメも少し進むとゴーロに変化します。巨岩が多く、ルートファインディングが重要な区間になります。飛び石したり、くぐったりで超えていきます。ウォータースライダーが楽しそうなナメ滝も、随所に現れます。そして大滝である、ケヤキ原滝へ。ケヤキ原滝の手前のゴーロ地帯が最も岩が大きく、乗越すのに苦労しました。




ケヤキ原滝は右から大きく巻きます。一見、左の樹林帯を登って行けそうに見えますが、よく上を見ると巨大なグラが立ちはだかっています。これは地形図でも明瞭。一方、左にもグラがありますが、グラに沿って歩いていくと、徐々に高さが低くなり、岩の隙間を3mほど降りると、樹林に出て登っていきます。あまり高さをあげすぎないように注意して斜面を斜行しながら沢に向かうと、ちょうど滝の落ち口に出られます。滝の落ち口は吸い込まれそうなので、あまり近づかないよう要注意です。


この上もナメとちょっとしたゴーロが続き、屏風滝が現れます。屏風滝も少し戻って、樹林帯から右側を巻けます。屏風滝上にも10m級の急なナメ滝があるので、2つの滝の間を左にわたって超えます。こちらの滝の巻きには、鎖まで設置されていました。



この巻き終えた後からが、この沢のハイライト。素晴らしいナメがしばらく続きます。



ナメが終わったら、あとはゴーロや河原などをこなしていきます。最後に美しい淵を超えた後、14m滝が現れたら、ほぼおしまいです。


本日は美しい淵、14m滝の40mほど下流部にある、右から落ちてくる枝沢を詰めて下山することにしました。途中から、滝本本谷に向かってコルを超える巡視路の階段にぶつかります。


コルまで登ったら、尾根を西進して下山します。基本的には、しばらく鹿よけネットの横の踏み跡をたどります。ただ一か所、町村境界になっている磁北方向に向かう尾根(写真)に間違って乗りやすいので要注意です。地形図、コンパスで確認しながら下山するとよいです。


この後は、問題となる場所はありません。しばらくは鹿よけネット沿いに進み、景色が開ける場所を過ぎた後はコンパスを切って南西方向へ。最後は水力発電施設の巡視路で下山できます。最後は水力発電所裏に下山。ミツマタと桜が素晴らしかったです。




長丁場でしたが、仲間とともに素晴らしい山行になりました。
(masami)滝本北谷楽しかった~!高巻きや巨大ゴーロ越えに体力奪われましたが、美しいナメ、連続で現れる滝に感動してたらしんどいの忘れてました(笑)tanoさんから地図読みや登攀リードを教えて頂いたり、秘境感にドップリ浸かって大満足で下山していたら最後の最後に左右連続で大腿が攣って悶絶!!!やってしまった💦秘密兵器💊を投入し程なく回復出来ましたが、今回は水分選び、補給のタイミングをミスりました。これからの季節、気をつけないと…です。そんなこんなでしたが全員無事下山出来てオールオッケイ🙆♀️ありがとうございました♬.*゚
riverguchi追加コメント
今回初めての沢登りでした。以下感想等をまとめますと、
登坂等で足元が見えづらくなると思ったのでザックのショルダーハーネスにはボトルホルダーなどを付けなかったが(もちろんサコッシュもなし)、それはそれで地図やコンパスの収納に困った。tano氏が身に付けていた釣り用ベストの使い勝手が良さそうだった。またウェアも岩や薮で擦ったのでお気に入りはやめといた方が無難。シューズについて、フェルトとラバーそれぞれ得て不得手があるので、交換できるようシューズの上から取り付けられるサンダルがあった方がいい(シューズがフェルト底ならラバーにできるよう)。
地図読み、ルートファインディング、ロープワーク、パッキング、歩き方、その他リスクマネジメントや必要な知識など、登山に必要な要素がギュッと濃縮されたものと感じた。ピークハントと違い一見地味な山行だが今回その魅力の一端に触れることができたと思います。