2021.9.27

新潟焼山 慰霊登山

9月26日 新潟焼山へ行ってきました。

今から47年前の 昭和49年7月28日未明 新潟焼山が突然噴火しました。この噴火により前日に山頂付近でテント泊をしていた大学の同じ学科の2学年上の先輩方3名が犠牲になられました。私はこの年に入学したので当時のことはよく覚えています。この日は私は渓流釣り部の夏合宿で早池峰山の閉伊川へ行ってたので噴火のことは知らず、実家へ帰省して初めて知りました。3名の先輩方とは直接の面識はありませんでしたが、新入生歓迎会で同じ場所にいたのではないかと思います。

それから長らくこのことは意識していませんでしたが、14年前に大学の会報でこの時に救出に行かれた先輩の文章を拝見しました。そのころは私がちょうど山登りを始めた時期であったためいつかお参りに登りたいと考えていた山でした。

9月25日の夜11時頃 金山登山口に着き車中泊をするが、夜中から雨が降り出し3回ほど雷鳴も轟いた。4時半に目覚ましで起きると雷はおさまったようだが雨は降っている。明るくなるまで様子を見ようとウトウトとする。明るくなってきても雨はやまないので食事をしてコーヒーを飲みながらどうしようかと思案する。雨が少し小降りになってきたので登山道の様子を見に行く。草が刈りこまれて整備された道だし少し雲が薄くなってきたようなので登ろうかという気になった。合羽を着て出発する。

初めはブナの巨木の森を折り返しながら登って行く。途中から右側が切れ落ちたやせ尾根をのぼるが雨と霧で何も見えないが、下山時には霧が薄れて妙高から戸隠のあたりの眺望がいい場所のようだった。急坂を登ったところが天狗原山。傾斜の緩やかな頂上部は低木とお花畑の庭園のような趣。それが金山まで広がっている。そして右前方に山頂部がごつごつとした焼山。

樹林帯から草原へ出ると雨と風でかなり寒い。靴の中は水浸しだし手がかじかんでしまった。金山の頂上で先輩方に挨拶をして 花を供えて 折り返すことにした。

下山しながら考えた。雨で登山を中止しようと思っていた時に雨が止んだこと。でも登り始めると雨が降り出しほぼずっと雨。これで誰も登山者がこない状態になった。雨と霧で周りの景色も見えないし紅葉も鮮やかには見せてくれなかった。でも頂上の庭園の素晴らしさは想像できた。

先輩方の意図するところは大体わかりました。

また 来なさい でしょ。