2011.5.2
テント泊
前夜発2泊3日
合宿
日本アルプスの山

北アルプス 白馬岳縦走

2011/05/11・提出

期間 2011/05/02~2011/05/05
目的の山域山名 北アルプス 白馬岳縦走 天気 全日快晴、2日目:強風
登山方法1 テント泊 登山方法2 前夜発2泊3日
目的1 合宿 目的2 縦走
交通費、食糧、
その他費用など
交通費(高速・ガソリン代等)1万円、
栂池パノラマウェイ乗車券1,720円(15㎏以上は荷物料+300円)、
栂の湯700円

5/3(1日目)栂池ロープウェイ自然園駅9:26出発→12:10乗鞍岳12:28→13:07白馬大池山荘
5/4(2日目)6:15出発→8:53小蓮華山→10:24三国境→11:32白馬岳11:57→12-20頂上宿舎
5/5(3日目)7:06出発→8:17岩室→10:09白馬尻小屋→11:13猿倉荘

5/2(火)22:00、3台で紀の川SAに集合し出発(1台は先発し、猿倉Pでテント泊)。5時前に猿倉P着、仮眠後栂池へ移動。
5/3(一日目)ゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いで標高1,850mの栂池自然園駅まで上がり、9:26歩きだす。山スキー装備の人々に混じって登り、天狗原を過ぎて、急斜面を登りきると12:10乗鞍岳(2,436m)。あとは白馬大池山荘まで下り、付近にテントを張る。湖は雪に覆われ、大池山荘の屋根が雪上に見えていた。穏やかな日差しのもと、整地・トイレづくりも順調に済み14:30には各テントに入ってくつろいだ。翌朝は4時起床、6時出発と決まり18:00就寝。

5/4(2日目)も良いお天気。mujina氏が体調不良のため引き返すことになり、テント前でお別れする。6:15、11名で再出発。天気が良いからと風を少しナメていた。徐々に風力が増し、時に立っていられない位になる。そして、ふと気付くとライチョウ2羽が目の前に!夏場の茶色と違って、今は白基調に茶色が混じっている。風吹きすさぶ中、「どこ吹く風」でちょこちょこと歩くのがかわいい。後で地図をみると、この道は「雷鳥坂」というのだった。この後は一層風が厳しくなり、時に耐風姿勢をとりつつ風の弛む間に歩を進める。小蓮華山辺りで、先に追い抜いていったパーティーが引き返してきた。1名が風で煽られたこともあって、撤退するとのこと。後からの感想では、CLをはじめみんなが「今さら、引き返す方が危険」「我々は絶対行く~!」と思っていたみたい。しかし休憩もままならない風に長く打たれていると少々こたえてきて、途中からは先発、後発の2組に分かれて歩いていた。馬ノ背の急登を詰めて、登り下りを数回繰り返し、11:30過ぎ白馬岳ピーク(2,932m)に着いた。ヤッター!展望よし、うれしさで荷物をおろし写真タイムが過ぎる・・・後発組が11:50到着。全員で集合写真におさまって喜んだ。
白馬山荘でトイレ休憩し、ビールを買い込む。男性陣が先にテント場へ下りて整地してくれていた。このテン場の寒風のキツイこと、ペグを打ってもすぐに浮き上がって抜けてしまい、ピッケルで四隅を止める。空気が薄いせいか、ちょっと雪を掘るだけで息切れするし、昨日とは大違いの辛いテント張りだった。暖をとって、5・6人用テントで小宴会~自テントで夕食もしっかり食べて、18:00就寝。
5/5(3日目)は下山のみ、悠々と5:00起床、7:00過ぎ出発。男性陣が寒風の中作ってくれたトイレは今までみたことがないくらい立派な佇まいだった。ありがたく使わせていただく。快適だ。出発前に眺めおろした雲海は美しく壮観で、ただただ幸せに浸る~。下山は昨日と打って変っての無風。キツい日差しを浴びながら大雪渓を慎重に下りた。11:00過ぎ、猿倉に下山。数名、顔が赤く焼けている(自分も・・・)。途中ヘリが一機、30分ほども辺りを周回していたが、車を残して下山していない者の捜索と知る。雪崩にもあわず、怪我もなく下山できて、改めてホッとした。
デポした車で栂池へまわり、三栖さんとぶじ合流。栂の湯に入り、付近のそば処「ふるさと」で目いっぱいおいしいゴハンを食べて、満足の解散となった。この後、しん・紫夫妻は震災で被災した岩手県へ向かわれ、ほか3台は糸魚川を見ながら北上し北陸道を帰路とする。しっかりGWの渋滞にハマり深夜の帰宅となった。運転の皆さま、長時間お疲れ様でした。

概念図

(しん/CL)
天候に恵まれたなか、強風ではあったが春山らしい山行きができました。各人は一度は風にあおられてふらついたことでしょう、不安があったことでしょう。ふんばりながら大丈夫かな?と 思いながらがんばってみんなが歩いてくれました。貴重な経験になりました。
 大雪渓の下りでは、はじめはアイゼンが気持ちよく効き、下るにしたがって雪の状況が変わっていくのが分かってもらえたと思います。急な下りをまっすぐに下りるには勇気がいります と 同時に細心の注意と技術が必要です。頑張った分これからの山行に経験プラス チョッピリの自信(決して過信してはダメ)にして、次の山行に生かすようにして欲しいです。引き返したパーティがありましたが、あの場所での天候と時間を考えれば 撤退する方が むつかしいと思います。(あとで聞きましたが途中から引き返したパ-ティが多くあった様です)

(バンブー/SL)
今年の春合宿は風の山行でした。台風並みの強い風の中縦走出来たことはすばらしい事だと思いました。自分はSLとは名ばかりで何も出来ずただ付いて行くのが精一杯でした。ガレ場で風に煽られバランスをくずし転んでしまいました。慎重さがたりなかったと反省しています。テント生活でも物を失くしたり要るものが無かっ たりまざまざ改善するところが多いです。
この山行は風が強くて下ばかり(雪)見て歩きました。いろんな雪がありました 粉雪 パウダースノー 片栗粉みたいな雪 ザラメの雪 シャーベット状の雪 重たい雪 軽い雪 半分凍った雪 いろいろな雪を目で見てアイゼンの歯で感じました。人を飲み込む雪崩の雪 macさんの娘さんが作った雪だるまの雪 同じ雪でも大違いです 春山は雪を知り 雪と友達にならなあかんなと感じました。
リーダーの大堀S 以下メンバーに感謝します 楽しい春山山行有難うございました。

(とん)
久しぶりの春合宿思っていたより随分きつい山行でした。2日目の稜線歩きは吹き荒れる風になかなか足が前に出なくてみんなに迷惑かけました。みんなと同じ速度で歩くのは大変で最後までバテないようマイペースになってしまいました。私にとっていつも歩くペースは課題です。

(紫)
3日間とも最終日のようなお天気であれば、春山ってこんなに簡単なのかと思う人、物足らないと思う人がでてきたかもしれませんが、3000mの稜線の厳しさを乗り越え歩けたことで満足感はあったと思います。あの風の稜線では寒くてもみんなを待たせて着るというのは大変です。暑くて脱ぐのは余裕でできると思います。痛感されたと思います。栂池でご一緒した友人は12人の大パーティなのに、思いのほか登りも早く休憩などもきびきびとしていたのに感心したといってくれました。今回は平均年齢も55歳?と若くなり、力もあり、頼もしかったです。女性だけでもテント山行できるねと話しましたが、スコップでの雪の整地など、やはり男性がいないと無理と痛感しました。テントの中でのザックの中の整理はもう少し要領よくできるよう努力しましょう。

(ヒロ)
山、自然はやっぱり凄い、楽しさと怖さを同時に十分に教えてもらえた。装備はできるだけ軽くし体重も2kgほど減量して行けたので高山病の症状は少しあったが筋肉痛以外の症状はなくよかった。サポートしてもらいながら少し成長できたかと思う。皆様ありがとうございました。またよろしくお願いします。

(柚)
雪山のテント泊縦走は今回初めてでした。まず大雪原でのテント泊感激しました。大自然の中で4つのテントの存在がとても心強く感じられました。
2日目の強風の中での縦走。初めはあまり寒さを感じませんでしたが長時間続くと体力を奪われてだんだんと寒くなり、寒さ対策を早くしておけばよかったと思います。それからサングラスはめがねに取り付けるものをしていましたが風でめくれて用をなさず雪目状態になってしまい、スペアのサングラスを持っておくべきと思いました。またピッケルを左手でも使えればもっと歩きやすかったのにと思います。テントを張ることに慣れていなくて皆さんに手助けしてもらい有難うございました。強風下でのテント設営も良い経験になりました。雪山(冬ではなく春)縦走の厳しさを体験でき記憶に残る山行になると思います。

(フォレスト)
積雪期の縦走は初めての経験でしたが、山小屋のお世話にならない生活は、不便なこともあるが余計な気を使うこともなくすべて自己責任で、慣れればこちらのほうが自分には合っているような気がしました。稜線を縦走するとき風が強くて、レビュファの山岳映画で雪が稜線を越えて水平に飛んで行く映像を見たことがありましたが、今回まさしくその光景を目撃しました。堅い雪面のトラバースもかなりありましたが、風が強かったこともあって緊張しました。去年の春は涸沢でベースキャンプを張って涸沢岳と北穂へ登りましたが、それと比べると重たい荷物を担いだ縦走は総合的な力が必要だと思いました。テント生活では時間に余裕があったので雪のブロック積みに励みまして、テントサイトの防風やトイレ整備をマスターしました。雪洞を早く掘る方法も思いついたので次回はぜひ実行してみたいです。

(MAC)
1.食糧について
3kgを少し超える量の食糧を持って行き、ほぼ予定通りに消費した。反省点としては下記。
(1)アルファ米を朝食に予定すると、お湯を入れてから15分の待ち時間がかかる。2日目の朝は結局テント内で僕が最も遅くなった。(2)夜にはアルファ米とレトルトカレーだけでは足りないかなと思って、レトルトハンバーグも持って行ったが、持っていかなくても不足はなかった。レトルトハンバーグ2日分の260gは減らす事ができそう。(3)昼にカップヌードルを食べようとしたが、テルモスのお湯がぬるくなっておいしくなかった。やはり大峰とは温度差がありテルモスのお湯もぬるくなるのが早い。(4)みんな、色々な物を持って来ていて色々頂いた。ごちそうさまでした。
2.ウェアについて
(1)反省点等
①1日目と3日目は天気が良くて暑かった。行く前は防寒対策ばかりを考えていたが、CWXのTシャツ1枚だけでも暑かったので、それ以上脱げなかった。他の人はもっと涼しそうなシャツ1枚だけになっていた。暑い時の事も考えてウェアを選ぶ必要がある。②1日目の夜は寒かった。フリースもダウンも着ずに寝たからだ。靴下も1枚だけだった。カイロは持っていってなかった。フリースもダウンもカッパの上着も着て、カッパのズボンも履いて、靴下2枚履いて寝るべきだった。2日目の夜は寒くはなかった。ユニクロフリースもオークワダウンも使える。
3.装備について
水2kgを含んで20kgであった。特に持って行ったものとしては、カメラ1kgくらい。共同装備については共同装備表参照。ちなみに僕の担当はテント本体、コンロ、ガス缶、GPS。
4.歩行について
1日目の最初はCLの進さんの後の2番目を歩かせてもらった。天狗原からは先頭を歩かせてもらった。ゆっくり歩こうと思うのだが、速くなってしまう。ゆっくり歩くのは難しい。2日目も終始先頭を歩かせてもらった。ついつい速くなってしまう。風が強くて歩きづらかったが、20kgの荷物は特に重いとは感じなかった。去年の大峰縦走でも奥穂でもテントを担いで20kg程度は持って歩いたが、雪の上でも(5月の残雪の時期ならば)20kgは持てると自信がついた。3日目も先頭を歩かせてもらった。大雪渓の傾斜のきついところで進さんから、「まっすぐ降りようか?」と言われた時は、「はい!」と答えつつも、「落ちるんちゃうかな?」と不安だった。膝から下を振り子の様にして雪を蹴り、ステップをつくる様にと言われたが、なかなか難しい。進さんと林さんと先頭を交代しながらステップを作りながら歩いた。降りでもステップを作りながら歩くのは疲れる、10歩も歩くと交代してほしくなる。(まだ大丈夫ですとやせ我慢しながら歩いていました。)
5.最後に
この連休に入る前は、山行きが楽しみで、山行きの事ばかり考えていた。(仕事が手につかなくて困った)連休が終わってしまって悲しいですが、夏にはどこに行こうかなと考え始めている自分がいます。僕らが行く直前に、大雪渓で雪崩による死者が出ていたので、夏の個人山行は自分の技量にあった計画をしようと思います。
6.最後の最後に
英さん、ピッケル貸してくれてありがとう!!!英さんにはすごく申し訳ないけど、めっちゃたのしかったです!!!!