2011.7.15
テント泊
個人
日本アルプスの山

剣岳 源次郎尾根と立山縦走

2011/07/31・提出

期間 2011/07/15~2011/07/18
目的の山域山名 剣岳 源次郎尾根と立山縦走 天気 快晴 快晴 晴/曇
登山方法1 テント泊 登山方法2 -------
目的1 個人 目的2 縦走、登攀
交通費、食糧、
その他費用など
交通費(高速・ガソリン代等)1万円、
立山ケーブルカー(往復)4,190円、荷物券300×2 テント代500×2 お風呂700

(コースタイム)
7/15 紀ノ川SA21:30~3:30立山駐車場(仮眠)
7/16 快晴 立山駐車場6:10~室堂7:30~8:50剣御前~剣沢小屋12:45~14:45真砂沢~就寝18:45
7/17 快晴 起床3:00~真砂沢4:10~源次郎取り付き5:30~ルンゼとの合流点7:00~Ⅰ峰9:00~Ⅱ峰9:40~10:00Ⅱ峰懸垂下降~10:30Ⅱ峰コル~12:10剣山頂12:50~13:30長次郎左俣コル~14:30熊の岩~16:25真砂沢~就寝20:45 
7/18 晴/曇 起床3:00~真砂沢出発4:30~8:00剣沢小屋8:15~12:00大汝山~12:35雄山
~13:50室堂  (しん、紫は剣御前経由で室堂)

7月16日~18日 しん、紫、バンブー、フォレストの4名で剣岳の源次郎尾根に行って来ました。3年ほど前に剣岳へ登ったときに頂上にあった立入禁止の看板が気になって頂上から北の様子を見てみたいと思いベテランのしん・紫さんに同行してもらうことになりました

16日は剣岳をノーマルルートで登る柚さん達と一緒に行動し、室堂で東京のたけさん達と合流するつもりが混雑で少し遅れるとのことで剣御前まで先行することにする。剣御前で3パーティーがそろい剣沢小屋へ。ここで柚さんたちのパーティーと別れて我々は剣沢の雪渓を下る。雪になれていない私だけがつるつるころころしながらしんがりをつとめて真砂沢まで下る。ここでテントを設営し、まずはビールで乾杯し明日の源次郎に思いをはせながら山の話で盛り上がる。

17日は3時に起床して4時頃出発。剣沢の雪渓を1時間ほど登って源次郎の取り付きへ。
先行者が3パーティーほどいて我々も準備をするが人数の少ないパーティーに先に行ってもらい最後で取り付く。ところが最初の岩場で苦戦しているパーティーがおり時間がかかりそうなので先行させてもらう。トップで登ったがスリングのセットの仕方がよくわからないのでしんさんにセットしてもらう。木の根にささっとセットするのを見てなるほどと一つ勉強。そこからは木の根の間を障害物競走のような感じで登ってゆくがザックにセットしたピッケルがじゃまになって苦労していた人もいた。少し登るとまた岩場が現れてきてここはザイルを出すことにする。しかしいつもこのような場面ではkikiさんがセットしていたのであまり経験がなくちょっと緊張する。何とかここをクリアーしてまた障害物競走。登るにつれて樹木は小さくなり岩稜で見晴らしがよくなってくる。好天で周りの山の様子も素晴らしく岩場もそれほど難しいところもなく気分は最高である。
Ⅰ峰を登って少し下った後Ⅱ峰に到着。いよいよ本日のハイライトの懸垂下降である。ザイルを慎重にセットし、しんさん紫さんと降りてゆき私の番となった。最近懸垂の練習をしてなかったのでちょっと不安を感じながらスタートする。8ミリのザイルをダブルにしていたが思いのほか滑りがよく少しでもゆるめたら滑り落ちそうな恐怖感を感じた。手に力を入れゆっくり降りてゆく。何事もなく無事到着。つづいてバンブー氏も無事到着。たけさん達は慣れた感じで到着。核心部を越えほっとして一息つく。
ここからは暑さとの戦いで頂上直下の雪渓で水がぽたぽた垂れている所があったので補給する。ここでしんさんと冷たい水をごくごくと飲み生き返る。頂上まであと50mくらいかなと思って登りにかかるとなんと20mほどで頂上だった。快晴の頂上からは白馬から穂高まではっきりと見渡せ富士山まで見えている。ここで大休止し、食事をとる。
十分休憩し写真を撮った後、立ち入り禁止の看板の方へ下ってゆく。急傾斜の岩稜を長次郎左俣のコルまで下る。ここでアイゼンをつけ長次郎雪渓を下る。熊の岩のあたりも雪渓はとぎれることなく降りられた。しかしもうすぐとぎれてしまいそうな感じだった。右手に今日登った源次郎が見え左は八ツ峰と素晴らしい岩稜のど真ん中で涼しい風が吹き下ろしてくる中を満ち足りた気持ちで歩いた。見上げると雪渓の上部は霧に隠され景色に奥行きを感じさせてくれた。長い雪渓を歩き終えて真砂沢に着いたのは4時頃で12時間行動だった。お疲れさまでした。

18日は剣沢小屋でなつかしい柚さん達5名と再会し、お互いの無事登頂をたたえ合った。たけさんとゆっくり話をしたいしんさんたちは剣御前を経由して室堂へ下り、元気いっぱいの柚さん達は立山縦走へ行かれるとのことでバンブー氏と2人おつきあいすることにする。が、別山と立山の登りはかなり苦しく私にとって今回の山行の本当の核心部はここであったように思いました。

最後になりますがバンブー・フォレストコンビで北アルプスへ来た宿泊山行は2年間で6回目になりますが雨に降られたのは北鎌と西穂での数時間だけであとは晴れの日ばかりでそれも一皮むけるほどのかんかん照りの日がほとんどと言っていいほどの快晴ばかりでした。
時々山頂でお供えする清酒がきいてるのかな・・・。
                             ( フォレスト 記 )

(しん)
梅雨明けが異常に早く 剣は雪渓の残雪も多く好天にも恵まれ長次郎雪渓左俣を真直ぐに下降したのは初めてでした。
記憶にある剣沢や真砂沢のテントは まさにテント村でしたがノンビリできて静かでいいかな?

しかし山の状況や雪渓は自然のままで変わっていません。
数年前に源次郎尾根を登った時は荷物も多かったが 今回はヤットコサ剣頂上にたどり着けた。
ゴマカシがきかない登りが正味続くとヤハリしんどかった 暑さも相当こたえたようです。

下山を真砂沢テント場からテント装備で立山三山を縦走出来れば上々だとおもいます(私はパス)
やっぱり剣はいいです 楽しく大満足の山行でした。

(紫)
夏の後半はお花も少なく、長次郎の雪渓もずたずたとなるので、7月のこの時期に行くのが
一番いいのですが、昔からこの時期梅雨末期の大雨で何度も計画はしましたが、結局剣沢と
真砂沢を往復するだけに終わることも多かったです。

今回奇跡のような天気に恵まれ、25年ぶりに源次郎尾根を登り、おまけに長次郎左俣を完全下降できるワンチャンスに最高の山となりました。でも、前はルンルンだったけど、今回は暑さもありましたが、12時間行動は疲れが残り、最終日は剣御前に戻るだけでも限界を感じてしまいました。

私の友人たけパーティと行動を共にし、彼らのきちっとした安全対策など、とても勉強になりましたが快くご一緒してくださったバンブー、フォレスト氏に感謝、そして柚パーティ5人とも一緒で3パーティ12人合同となりましたが、大勢で楽しく山行できる幸せを感じました。喜びは12倍、苦しみは12分の1になりますね。

(バンブー)
今回は源次郎尾根から剣岳へ岩稜コース CLとは名ばかりで しん夫妻に計画してもらい ついて行くだけでした。三日目に 源次郎尾根を別山から真横に見たとき この険しい尾根を登ってきたなと自分でも感心しました。少しはかがりびに入って成長出来たかなと嬉しく思います。行動はハードでしたが重層な剣岳を思う存分味わいました。 
反省点はもう少し食料(朝飯 昼飯 行動食)を見直すこと ザイルワークを身に付けることです。                                                  
東京のたけ夫妻 T君 一緒に行動を共にさせてもらい彼らの山へかける情熱と優しさを感じました機会があればまたご一緒したいです。
最後に天候に恵まれ楽しい山行ありがとうございました。

 

概念図