2012.1.9
日帰り
個人
関西の山

冬の鉄山ルンゼ

2012/01/17・提出

期間 2012/01/09
目的の山域山名 冬の鉄山ルンゼ 天気 晴のち曇り
登山方法1 日帰り 登山方法2 -------
目的1 個人 目的2 積雪期、登攀、ピークハント

(メンバー)
kiki 英 バンブー フォレスト

(コースタイム)
大川口8:30~9:30鉄山ルンゼ取り付き~16:00鉄山~18:30大川口

大川口へ駐車し林道を約1時間歩いて鉄山ルンゼの入り口についた。ここで登攀装備をつけて登り始める。雪の量は去年の冬ほど多くなく通常の量であろうか。ルンゼの中は水は少し流れているが太いつららがあちこちに見られる。さらさらの雪で吹き溜まりのような所はかなり深くはまり込むので注意しながら登って行く。
下部の難所は直登が無理のようなので高巻きをしたが、途中で行き詰まってしまいさらに引き返して登りなおした。急傾斜の尾根状の所を少し登ったところで下降できそうな場所を見つけたのでルンゼへ降りる。
ここからは両側が切り立った岩場が続き、滝状の場所を3カ所ほど越えたが1カ所ザイルを出した。上部の方は急傾斜ではあるが雪で岩が隠れていたためそれほど難しくなかった。ただ雪は深く両腕を雪に突っ込んで全身を使ったラッセルでかなり消耗した。4人だったので休憩の時間が長くとれて良かったと思う。鉄山頂上近くの尾根へ出たときやれやれもう大丈夫と思った。さらに尾根には鉄山から弥山方向へトレースがあったので暗くなってもこれを逆にたどって行けると思った。
鉄山頂上で少し休憩したあと大川口へ下ることにする。日が暮れても雪明かりで歩きやすいが半分ほど下ったあたりでついにヘッドランプをつけた。暗くなると視界が狭くなるのでルートを見失わないようにテープとトレースを確認しながら下って行く。
しかし、去年ここを下ったときに迷ったあたりでまたもやトレースが消えてしまった。まわりを探してもテープもトレースも見あたらない。確か去年は右方向へ少し下ったあたりでテープを見つけたのでそちらへ降りて行くがテープが見つからない。4人であちこち探してみるが見あたらずこれは困った状態になってしまった。トレースのあったところまで戻って探し直すか・・・、しかし自分たちでかなり足跡を付けてしまったのでわかりにくくなってしまったのじゃないだろうかと思案にくれる。
・・・とその時、何気なく手をかけていた木の少し上に色あせたテープが・・・。エッ と思ってランプで照らしてみると間違いない、テープがある。さらにランプで周りを探してみると少し下に斜めに続いているトレースもあった。やれやれである。
ここからはさらに注意深くトレースをたどったが、尾根の歩きやすい場所にはいろんな山の動物たちの足跡が残されているのを興味深く観察した。6時30分すっかり暗くなった大川口へたどり着いた。今回もまた最後まで緊張感の続くタフな山でした。というか、そういうところを選んでいるのかもしれないが・・・。
鉄山ルンゼは英さんが秋に一度登ったことがあったがほかの3人には初めての場所でありました。
途中で引き返すことになるのかということが最後まで頭のどこかにあり、頂上近くの尾根へ立てたときは やった! と思いました。
ネットを調べても記録がなく、登れるかどうかわからない未知の場所を登るということにわくわくするものを感じました。やはりトレースがないから楽しいのかなと思いました。
それからこの4人の個性がかなり違うのにチームワークというか一体となって突破力を発揮することにもわくわくしました。厳しいけど楽しい山行を共にできてありがとうございました。
    
                           (フォレスト 記)

(kiki)

冬に入山した記録があまりないルートだけに、今回の登攀は意義深いものがあります。
成功の要因は、4人の登山に対する積極的なマインド、チームワーク、素早い状況判断であったと思います。
反省点は、ルンゼ上部の急斜面で、アンザイレンしなかったこと、スリップした時や雪面が崩落した時の安全策として、コンテで登るべきだったと考えます。
今回の4人の奮闘に乾杯!!

(英)

鉄山ルンゼ、前回は秋の紅葉の時期に登りましたが、今回は雪の付いた鉄山ルンゼはほとんどが雪に埋もれなかなか人が踏み入れる事が無い場所でした。
 4人のメンバーの強運と山の情熱で何か生まれた不思議な一日でした。

概念図