2009.8.13
小屋泊
前夜発2泊3日
個人
日本アルプスの山

黒部川源流 赤木沢遡行

2009/08/19/・提出
提出者氏名:紫

期間 2009/08/13~2009/08/16
目的の山域山名 黒部川源流 赤木沢遡行 天気 3日間晴れ
登山方法1 小屋泊 登山方法2 前夜発2泊3日
目的1 個人 目的2 沢登り
メンバー(氏名) 大堀進一、佳夜子、会員外一名
交通費、食糧、
その他費用など
小屋8600円×2 風呂600円 交通費10000円

 15年ぶりに黒部川源流の赤木沢を遡行してきた。去年笛吹川をご一緒したたむやんとの一年越しの約束を果たし、しんと紫の3人のパーティ。最初は12日出発し、薬師沢の小屋に泊まり、赤木沢遡行後、黒部五郎の小屋に泊まり、五郎沢を下り、祖父沢を登る予定だったが、天候不順で予定を一日遅らせたので、赤木沢だけになった。 

 
 13日夜9時出発、14日3時過ぎ有峰林道のゲートに3番目に並ぶ。6時ゲートがあき、折立まで走るが駐車場は満杯、何とか停めることができた。
 小雨降る折立からの登りは三角点からは快晴となった。薬師岳を眺めながらの素晴らしい展望だった。太郎兵衛小屋で翌日の予約をして、薬師沢小屋まで下る。混雑を予想したが、定員くらいらしく、ゆっくりと宿泊できラッキー。長雨の影響らしい。
 
 15日5時出発、テラスより梯子を降り遡行開始。黒部川の本谷を気持ちよく歩く。前は左岸をずっと遡行したら、出合まで濡れることはなかった。が今回追いついてきたパーティは右岸を行く人が多かった。一か所高巻がしんどそうだったので、みんなについて行った。でも結局胸まで浸かってののへつりをするはめになる。女の子がもうちょっとで落ちるところだった。振り返れば少しだけ巻くと行けたなあと思い、付いて行くのはやはり駄目だと思った。

 他のパーティがルートを悩んでいる間、マイペースで出合まで進む。ここまでで、釣組も入れて、5パーティあった。15年前は他のパーティはなかったように思う。最終的に10パーティ位入っていたようだ。

 黒部川本谷と、赤木沢の出合は天然のダムのような景色で、昔と変わらない。あとで写真を比べれば、今回の方が水量は多い。やはり雨が多かったせいだろう。
 出合の淵は水に半分入ってへつれば難なく通過できる。

 赤木沢に入ると綺麗な滝のオンパレード、核心部が続く。左にウマ沢を見てどんどん進む。どの滝もうまくクリヤー出来るようになっている。見覚えのある滝、これも15年前と比べるとかなり水が多い。いくつも滝があるが、どれがどれか全然覚えられない。

 標高2200mくらいで最後に出てきた大きな滝は先行パーティが右の木が茂る崖を巻いて行った。結構傾斜があるのでもっと楽そうな左の草付きのルンゼを登ってやろうと思ったのが失敗。踏み跡はあるのだが、見た目より逆層でどろどろの斜面だった。登り始めたけれど、これはやばいと思ってしまった。しんが、お~い、行けるのかと言うが、ちょっとあがったところで、ここで落ちたら死ぬなと思ってしまった。これはたむやんに危険な目に遭わせるわけにいかないと、戻ることにするが、戻るのはもっと危ない。しんが素早く、ザイルをセットしてくれて、誘導してくれた。私はそこまで降りるのも、緊張するはめになった。ごめ~ん!みんなを危険に曝してしまった。

 しんがザイルをセットしてくれてる間、追いついてきた人を見ていると、先行パーティが登って行った崖でなく、少し戻ったニッコウキスゲの咲いている斜面を巻いている。しまった~、見落とした。今回は二回目と言うことで、前は苦労しなかったので、研究もあまりしなかったのだ。人の後を歩かず、自分でルートを選んでいくのが楽しいのだが、ここだけは大失敗だった。ザイルを使うこともないだろうと思ったけれど、ザイル様さまだ。魔法の紐はたむやんも私も難なく滝壺に戻る事が出来たが30分のロス。

 疲れは精神的にも、肉体的にもピークとなってしまったが核心部を過ぎ、右の支流を過ぎ大休止、2237mの分岐で赤木岳に詰めるより、前回同様中俣乗越に出るのが一番楽だと思い左に真っ直ぐ取る。次に歩きやすそうな二股は右、ここで振り返れば美しい赤木平が見える。まだ水の流れがある。ガスがある綾線も近くに見えるが縦走路だろう。水もやっとなくなったと思うとお花畑と池塘のある斜面を行くと、たむやんが道だとバンザイした。水が切れて10分ほどだった。

 11時45分、遡行終了。中俣乗越で休憩していたパーティをびっくりさせたが、喜んで写真を撮ってくれた。稜線から見下ろす赤木沢と赤木平は気持ち良いものだ。靴を履きかえ、赤木岳から北ノ俣岳、太郎兵衛小屋までの縦走路も疲れて亀の歩みだったが、15時半に到着した。たむやんも満足してくれ15年ぶりの赤木沢は楽しかったが、やはり老体に鞭打って、疲れもピークだった。でも小屋は行きに入れた予約が功を奏したのか、個室でゆっくりでき最高だった。

 16日、太郎兵衛小屋名物のラジオ体操をしてからゆっくりと下山する。薬師沢の小屋を出発してからずっと一緒になった名古屋の会のお二人とは結局最後まで抜きつ抜かれつだった。

 下山後亀谷温泉で汗を流し、富山インターに出てきときと寿司を食べ、帰路に着く。1000円効果で米原まで大渋滞だったが、その後は流れ8時間くらいで家に到着する。

 コースタイム

 13日夜9時和歌山発
 14日朝3時過ぎゲート着、6時ゲート開放
    折立7:20発、9:10三角点、12:05太郎小屋、14:50薬師沢小屋
 15日5:00小屋発、6:50赤木沢出合、11:302237M地点、11:45中俣乗越
    12:50赤木岳、14:00北の俣岳、15:30太郎兵衛小屋
 16日6:45小屋発、10:00折立、温泉入浴後、富山きときと寿司、13:45インター21:30帰宅
 

概念図