コースタイム
9:20登山口→9:48一合目→10:46三合目→11:34五合目→
13:00山頂13:37→14:22五合目→14:42三合目→15:16一合目→15:36登山口
朝6時すぎに和歌山駅発。新大阪までの特急列車の中で熟睡。
新大阪から新幹線に乗り換え。新大阪から米原まで35分で着くのは、すごく速いなあなどと考えながら新幹線に乗っていた。米原駅でしばらく乗り換え待ち。駅のホームから見える道路の脇には雪が積もっている。初めて行く伊吹山はどんなだろう、踏み跡あるかな、踏み跡なくても一人でいけるのかななどと考えながら列車を待つ。米原から近江長岡まで2駅、近江長岡に着くと伊吹登山口行きのバスが待っていた。伊吹山登山口まで約15分。バスを降りてバス停で登山靴に履き替えて準備を整える。周りに人はいない。「さあ、いくか」と思ったらスキーを担いだ人が登山道の方へ歩いて行く。見ず知らずの人でも、一人でないというのはすごく安心感がある。
一合目まで約30分。スキーの人がスキーを履く準備をしている内に追い抜いてしまって、前には誰も見えない。スキーの人も何をぐずぐずしているのか一向にやってこない。天気はくもりで、視界もあまりなく、まわりには誰も見えない。すごく不安だけれど、踏み跡はきっちりあるので、それだけを頼りに登っていく。三合目のスキー場の建物が心寂しく建っている。その横を過ぎると直ぐに三合目の立て札。立て札が、ここから先は一人だけだぞと言っている様な気がする。鉄塔に雪が落ちて、甲高い音が時々鳴る。最初は何の音かわからず気味が悪い。鉄塔の横を過ぎて、林を抜け五合目に到着。そこで休憩している人がいた。一緒に登る人がいると思ってありがたかったが、なんと下って行ってしまった。後で会った人に聞くと山頂を諦めて撤退した様だ。そこでアイゼンをつけてさらに登っていく。六合目の避難小屋を過ぎるとだんだんと晴れてきて視界が開けてきた。視界が開けると上の方に数人の人が登っているのが見える。空が晴れて、人の姿が見えるとさっきまでの不安はどこかへ飛んでいき、登高意欲が湧いてくる。しかし、だんだんと勾配はきつくなってきて、山頂までもう少しのところまでくると、雪の海を泳ぐような状態に。前の人の踏み跡を踏みぬいてしまい、もがいてもなかなか脱出できない。今思えば大したことはないのだけれど、このまま全く進めないのではないかとパニックに陥りそうだった。なんとかそこを乗りきると、すぐに頂上に到着。頂上にある小屋は、茶色の壁に白い雪が積もった屋根が載っていてチョコレートケーキの様だった。
下りは、雪の中にズボズボ嵌りながら、雪を蹴立てながら降りた。雪の上をみずすましの様にすいすい滑るように歩く事ができないかななどと夢の様な事を考えながら歩いた。降りたら長浜ラーメン食べようとも考えていた。雪の街の向こうに琵琶湖が見えて、そこに太陽の光が降り注いで美しかった。一人でちょっと怖かったけど、来てよかったと思った。