7月の3連休、夏合宿にはフォレスト(CL)、バンブー(SL)、MACさんの3名テント泊のほか、4名(ハッピー、柚、ミカ、kuni)が小屋泊で参加。メインは中日の西穂~奥穂縦走ですが予報は曇り・雨で最終日のみ少し晴れる程度らしい。コースがコースだけにムリはしない、でも雨でも西穂までは行こうと決まっていた。
7/13夜出発、アカンダナ駐車場に車を置いて、翌朝バスで新穂高温泉へ。ロープウエイに乗り、予報通りの小雨のなか2時間ほど歩けばもう西穂山荘。テントでプチ宴会したり、昼寝したりの午後。小屋は一人スペースに2人が寝る満員詰め込み御礼でした。これじゃテントの方がよほど寛げるよね、と羨みながら就寝、人いきれで暑い夜だった。テントもシュラフなし(カバー・シーツのみ)で事足りたそうだ(バンブー氏談)。
翌朝は雨の具合を見計らい、テント撤収を待って5時過ぎ出発。8時過ぎ西穂高岳に着くと、雨と霧は深いけれど、午後は少しよくなるだろうと、計画通り奥穂へむかうことになった。雨が靴にしみ込み、自分のテンションはサッパリ上がらなかったが先頭のバンブーさん(SL)がずっと元気にしゃべっていてくれた。ひっきりなしに手袋の水を絞りつつ11:40天狗岩を過ぎてしまうと、もう最後まで行くしかない~。みんな着実に歩いて、15:00ジャンダルムに立ち、馬の背では簡易ハーネスで一人一人登らせてもらいました。幸い?霧で周囲が全くみえないのできり立った岩の怖さを感じなかったが、ただただ過ぎていく時間が気になり、辺りも暗くなってきて不安が募った。奥穂小屋への下りは真っ白な霧と雨のなか強風にあおられ、長く感じた。何とかヘッドランプのお世話にならずに済んで、19:00穂高岳山荘に着きホッとした。この日はさすがに全員小屋に宿泊。ぼとぼとの装備を脱いで、カレーライスの晩ご飯をいただいた。遅い到着にもかかわらず小屋の対応がよくて、定員14人の1室に7人で入ることができ、本当にありがたかった。
最終日、7/16は6時過ぎ出発。前日同様の不快な濡れ装備のままで、奥穂ピークまで強風に雨もちらついたが、吊尾根~紀美子平に至る頃、ようやく晴れ間が出てきた。お湯を沸かしてみんなでコーヒータイム。ホッと寛いだ後は荷物を置いて前穂ピークへ。すがすがしい晴天になり、気持ちよくて小一時間も過ごしてしまった。重太郎新道を下り、14:00岳沢~16:30上高地に下山。筋肉痛がすでにバリバリきていた。17:00のバスでアカンダナ駐車場に戻り、濡れ靴を脱いだ瞬間が一番うれしかった。自分は小屋装備でよかったなぁ~という思いと、天候、時間、体力技術、すべてひっくるめて判断の難しさを感じつつの長い山行になりましたが、計画通りの行程を歩けて心残りはなく、下界の日常に戻りました。ザイルを出して頂いたリーダーをはじめ皆さま方お疲れ様でした。
(CL/フォレスト)
梅雨明け間近の微妙な時期で好天を期待して西穂へ向かいましたが、残念ながら深い霧に覆われて時々雨も降るという厳しい条件でした。雨でも西穂までは行ってみようと出発して予定時間通りの3時間で西穂へ着き、霧は深いが雨も小康状態でありメンバーの体調もいいということで奥穂を目指すことにしました。雨は降ったりやんだりで岩場は当然濡れていて靴のグリップ力は落ちているので3点確保をお願いしました。鎖場も滑りやすいので安全のため何カ所かザイルで確保しながらの通過となりました。ジャンダルムも登りましたが霧で景色も見えず記念撮影をしただけになりました。ちょっと残念でした。馬の背を越えて安全地帯に入ったかと思ったら今度は雨と強風であおられながら最後の下りをこなし山小屋の明かりを見たときはほっとしました。
14時間という長い行動時間でメンバーの皆様には最後まで緊張感を維持しつつ着実に行動していただき安全に到着できありがとうございました。いつも雨の中を歩くわけではありませんがどのような状況下でも落ち着いて安全に歩ける力(精神力)は必要ですから、今回の経験を糧としてメンバーの方々には厳しい条件下でも平然と歩ける強い気持ちを持って山歩きを続けていただきたいと思います。
(SL/バンブー)
今年の夏合宿は小屋泊4人 テントと泊の7人で西穂高から奥穂高の縦走、一昨年フォレスト氏と快晴の中歩いたコースです。しかし今年の穂高は 霧 雨 風となかなか手強い天候になり、たいへん厳しい山行でした。行動時間14時間(5時から17時)たいへん長い岩稜歩きでした。皆最後まで集中を切らさす無事奥穂高小屋に着いたときはほっとしました。
フォレスト氏と企画したコース 天気がよければ楽しい岩稜歩きを期待しましたが雨の穂高でした、上高地について、ガスのかかった山頂を見て、良く歩いたものだと思いました。
今年から技術委員長になって初めての合宿 事故無く下山して 本当に良かったと思います。天候の読みも甘いしザイルワークももっとスムーズに出来よう練習しなければいけないし反省する事ばかりです、この合宿を期にもっ と安全に厳しく楽しい山行を目ざしたいと思います。メンバーの皆さんご苦労さまでした。
(ハッピー)
穂高の核心部を縦走する合宿が計画され、参加する事にしてから体力作り、用具などを準備して挑んだが、天気だけは思うようにならず半分は雨だろうと覚悟して行く。核心部への2日目はやはり朝から雨で在ったが、上がったので出発
間ノ岳までは、順調で在ったが、後半は段々と難しくなり、体力的に弱って来たが、気持ちは萎えることなく協力しながら、難コースを突破していく、時間も迫ってくるが、焦らず確実に安全を確保しながら穂高山荘の明かりを見た時はほっとしたが、以前同じような時間帯で事故を起こした事が、頭をよぎり自分に言い聞かせるようにチーム員にも最後まで気を抜かない事を喚起して無事降りてこられた。3日目も風の強い中を岳沢に向かって順調に歩き昨日苦労して突破した山を見ながら良く歩いたなと思い帰路に就く、計画が達成出来たのは偶然ではなく、やはり日頃からの訓練、実践を積み重ね、現場で刻一刻と変化する状況に対応できる経験の総合力による達成と思われた。だから、日頃からのチーム員の関係が大事であるとつくづく思われた。
(ミカ)
始めての穂高で、天候もいまいちで、不安でいっぱいでした。しんどくて帰りたくなったけれど、歩ききった時の達成感は格別でした。不安に打ち勝てるように、これから一層経験を積み、自信をつけていきたいと思います。
(柚)
西穂~奥穂の縦走は以前からのあこがれでした。今回参加すると決めたものの、みんなに迷惑かけるのではないかといざとなるとだんだん不安になっていました。当日、雨だけどお天気は回復するとのことで行くつもりのようだ。私はぎりぎり西穂まで行った状況で引き返すか縦走するか決めたいと思っていました。決めるまでは大分悶々としていたのに歩いてみると調子よく、今回を逃しては行く機会もないかと思いすんなり縦走すると決めすっきりしました。決心した後の岩稜歩きは景色は見えなくてもとても楽しかった。ジャンダルムの後は疲れを感じましたが、魔法のひものおかげで休憩できたしスーッと登れたし時間がこんなにも過ぎているとは思いませんでした。バンブーさんとフォレストさんは小屋の到着時間を予想していたのかもしれませんが慌てる雰囲気もなく悠々と歩かせてもらって本当に楽しい縦走でした。奥穂の分岐に到着したときは何とかヘッドランプなしで行けると思いました。小屋の前でみんな完走をねぎらって握手しましたが涙腺が少し緩みました。翌日も前穂でみんなの関心の的”前穂北尾根”をゆっくり心ゆくまで眺められてよかったと思いました。重太郎新道は疲れた体にはとても長く感じられた。今度は逆に登ってみたいとも思いました。私はみんなより大分ペースが遅く、今回みなさんと一緒に行けたことに心から感謝しております。
(MAC)
いつかは行きたいと思っていた西穂から奥穂の縦走。一人で行くのは難しいかなと思っていたが、今回合宿で行けることになって非常にうれしかった。天候が悪く、西穂で引き返すのかなと思ったが、なんとか穂高岳山荘にたどりつけた。14時間の行動時間は僕にとって最長。「落ちたら死ぬ」と思われる場所の連続で非常にびびりながらも行くことができた。雨の中でテント装備を担いで、この縦走路を行けたことはすごく自信になった。次の日、前穂からは雲が多いながらもきれいな景色を見ることができて、がんばって歩いたことへのご褒美をもらった気分だった。和歌山に帰った日の翌日、筋肉痛を通り越して足首が腫れた。壊れかけの二足歩行ロボットの様な動きしかできず、改めて限界を超えるまで歩いたのだと感じた。