夏が暑いのは当たり前ですが,北アルプスまで行かなくても近くに涼しい所がありました。
それは,南紀・新宮市の高田にある栂谷です。その谷を登り詰めると,烏帽子岩,そして「新日本百名山」(?)の烏帽子山(909m)に立つことができました。
昨年7月に滝本本谷を遡行したときには谷を流れる水が冷たかったので,連日のように猛暑が続く中,また沢登りをしたいなと思っていたところ,しん&紫のお二人が栂谷に行く計画を立てていることを知ったので,同行させてもらうことにしました。
前夜,お二人は瀞峡街道・熊野川の道の駅駐車場,太鼓腹は高田自然プール駐車場でそれぞれ宿泊し,当日の朝,入渓口である栂ノ平橋そばの駐車場で合流しました。
6:45に同所を出発し,間もなくして緩やかに流れ落ちる2段の斜瀑となった栂ノ平滝に出会うと,次々と幅広の滝やナメに遭遇し,時には谷の真ん中に立ちふさがる大岩の脇を這い登るなどしながら沢登りを楽しみました。
07:30ころには,古いコカコーラの看板を見ながら休憩し,さらに遡行していくと,ナメや斜瀑の連続でした。しかし,それらは低いものの,滝壺は大きく,結構深いため,滝の横を登るには慎重さが求められました。
そうこうしていた08:05ころ,先行する若者6人が休憩していたヤケベ岩(高さ約100mの垂直の壁)の下に着き,そこで我が隊も休憩しました。その後,若者隊と会うことはなかった。
ヤケベ岩下を出発した直後の斜瀑で,流れの横を斜めに登ろうとした私は,足を滑らせて流れの中へ転んでしまいました。
以前から,沢登りについて,先輩方からいろいろ教えて頂いていたのに,どうしても水の中に入りたくないという思いが強かったために足を滑らせるという結果となりました。
この転倒の後は,流れの中,特に苔が付いているところを,へっぴり腰ではありますが,慎重に歩くようにしました。
ヤケベ岩を過ぎてからも,ナメが連続したり,岩間滝とかガンガラ滝と呼ばれる滝や斜瀑がたくさんありました。
栂谷は,滝本本谷に比べると,高い滝がないため,高巻きすることはあまりありませんでした。しかし,高巻きしたものの,谷に下りることが難しい所が1箇所ありました。また,谷をふさぐ岩が大きすぎて,その岩を越えるのに苦労することも何回かありました。
でも,滝本本谷よりは,易しい沢登りであったように思いました。それは,前日,新宮へ向かう途中の田辺付近で大雨に遭ったり,また,駐車場で寝ているときに一瞬雨が降ったことがあったものの,この付近では雨が少なく,水量が少なかったからかもしれません。
途中,何回か休憩をとり,10:45ころ,本流から外れて,少し登った辺りで,30分ほど昼食タイムをとりました。
昼食後,登り始めたものの,谷には水がなくなり,登山道を示すテープが出てきたことから,沢シューズから普通の靴に履き替えました。
そして,烏帽子岩を目指して直登していったわけですが,いつの間にかテープが見当たらなくなり,GPSを頼りに登っていきました。この辺りの登りは,足下が悪い上,急だったので,この日一番辛い登りとなりました。
何とかして,12:25ころ,烏帽子岩にたどり着き,そこで記念撮影したり,那智の向こうに見える串本方面の海を眺めた後,烏帽子山山頂を目指し,同所に着いてのは,12:45ころでした。
記念撮影後,俵石を経由して高田へ下ったわけですが,急な下り道だったことから時々足を滑らせて尻餅をついたり,眺めの良い岩を見つけて,寄り道すると,そこから少しルートを外しかけたりして,下っていきました。
那智方面に通じるかつての街道との分岐を通過したのは14:10で,その後,大勢の人が住んでいたと思われる俵石の集落跡を経て,駐車場に着いてのは,15:05でした。
下りは,退屈しましたが,栂谷遡行はとても楽しかったです。(記 太鼓腹)
(しん)
今夏の暑さ続きの中、沢登でヒルもなく下山も楽で日帰り可能なところと選び行った。気持ちの良い
ナメ続きで滑りそうなところもあったが何とか行けた。がんばればほとんど沢通しでいけそうに思った。水も冷たくなく気持ち良く楽しい山行だった。年のせいか、バランスが悪くなりよく滑るようになって無理は決してするなということか?マイペ-スを守って楽しみたいものだ。
(紫)
暫く歩いていないので、綺麗で易しいと前から思っていた栂谷に行く事にした。延々と続くナメには感動したが、前日のような雷雨になったら困ると、早くに出発できるよう、前夜泊したので、時間的に余裕で歩くことができ楽しかった。でも、私の足には簡単といえ、限界かと思うほど、足が疲れた。連日の猛暑だったけれど、みんな一度ずつどぼんしたので、余計に涼しい山行となった。
夏は蛭の恐怖があったけど、姿を見なかったのは乾燥していたからだろうか?
追伸 一箇所シュリンゲを出して貰って河原に降りた時、バネ指の薬指を握りこんだのか、伸ばしたのかわからないけど、痛めてしまい、結局腱が切れていたようで2週間たって固定する羽目になる。ちょっとの事だったけれど、不注意で反省。折山に行けるようになったのに情けない事