9/11 17:10自宅出発 梓川サービスエリアで仮眠
9/12 七倉ダム駐車場6:30・・・タクシー・・・高瀬ダム6:45→三角点9:57→11:15烏帽子小屋11:45→12:45烏帽子岳(2628m)13:00→14:10烏帽子小屋(泊)
高瀬ダムから日本三大急登の一つであるブナ立て尾根を登り始める。登山道は整備され、登りやすいが水平移動は極少なく登りっぱなしであり、久し振りに顔から滝のように汗が流れた。登り切って平らなところで昼食をとったが、そこから下れば直ぐに烏帽子小屋であった。もう少しかなと思っていたので少し拍子抜けの感じがした。小屋でチェックインしてから烏帽子岳に向かう。烏帽子岳を下から見上げると立派な烏帽子の格好をした岩山がオベリスクのようにそびえる。鎖を持ち岩に刻まれたステップを登り一人しか立てない狭い山頂にしがみついた。
烏帽子小屋には奥黒部ヒュッテまで向かう71歳の単独行の男性と浜松から来た夫婦の方と知り合い、この後、前になり後になり同行することになった。夕食は、揚げたての天麩羅で大変おいしかった。
9/13 烏帽子小屋5:55→6:35三ツ岳(2844.6m)→9:15野口五郎小屋→9:42野口五郎岳(2924m)→10:30真砂岳(2862m 昼食)→12:30東沢乗越→13:35水晶小屋(2900m 泊)
このコースは高低差が少ないのでたいしたことないかなと思っていたが、登山コースから外れて三ツ岳、真砂岳に寄り道したため、最後の水晶小屋までの登りが大変きつくなった。しかし、水晶小屋からは立山三山、剱岳、薬師岳、赤牛岳、西穂高岳、ジャンダルム、槍ヶ岳北鎌尾根、大天井岳、鹿島槍ヶ岳、白馬岳などの絶景は疲れを癒してくれた。夕方には写真愛好家に仲間入りし槍ヶ岳北鎌尾根、穂高連峰が夕日に焼けるのをカメラに収めた(写真の撮り方を教えてくれたおばさん有難う)。
9/14 水晶小屋5:50→6:30水晶岳(2986m)→7:30温泉沢の頭→9:20赤牛岳(2864m)9:50→読売新道→14:05奥黒部ヒュッテ(1490m)
水晶小屋から朝日に映える薬師岳を見ながら水晶岳に向かう。花崗岩の白っぽいガレ場、岩場の登山道を登っていくと40分で水晶岳の山頂に着く。さらに歩を進めていくと岩の色が赤茶けた色になり赤牛岳が近づいたことを知る。赤牛岳の右手には白い野口五郎岳、左手には緑と白の縞模様の薬師岳がどっしりと構えていた。赤牛岳でティーブレイクをとり少しゆっくりと過ごす。ここまでくれば本日のメインイベントは終わり、あとは長い読売新道を下るだけ。下り始めると6/8、5/8・・・という標識が立っている。これがどこまで下ってきたかの目安となる。森林限界より下ると、湿った苔むした石の登山道となり、気を使う。さらに下がると天然の桧の巨木が多くなり、その根っこを乗り越えていく。展望もなくいささか飽いてくるが道が歩きやすくなると奥黒部ヒュッテが近い。奥黒部ヒュッテはお風呂があり、水は使い放題、トイレもきれいで少し縦走の緊張を解いてくれる。小屋で知り合った京都出身の72歳の男性は若いときにヨーロッパアルプスに登り、最近は京都トレイルの策定にかかわったそうで、今日は読売新道を赤牛岳まで往復してきたという。元気なものだ。
9/15 奥黒部ヒュッテ5:10→7:18平ノ渡(渡船場)→針ノ木谷→8:13南沢出合→11:00船窪谷出合(昼食)→12:40船窪乗越→13:45船窪小屋(2450m)
奥黒部ヒュッテから平ノ渡までは黒部川の断崖に沿った道で至る所に丸太の梯子や廊下がある。丸太が濡れており緊張感を途切れさせることができない。平ノ渡からは針ノ木谷となる。針ノ木谷は水量が少なく石を放り投げて足場を作ったりして渡渉を繰り返し、大高巻をして少し遡れば船窪出合。昼食後、船窪乗越を目指して登る。急登とは聞いていたが、確かに急だ。喘ぎながらも予定より早い時間で船窪乗越に着く。そこから見える山の斜面は、崩落が激しく灰色の崖の中にわずかな緑が残る。ガスの中、船窪小屋の鐘の音に導かれ小屋に到着。船窪小屋は定員の倍近い人で満員であったが食事はおいしかった。
9/16 船窪小屋6:10→7:30八合目→8:13岩小舎→9:43登山口(1050m)
目の前の立山三山、剱岳を見てから下山開始。やっと最終日だと思って下り始めたが急坂に加え、疲労が足にたまりなかなかスピードが上がらない。九十九折のところまで来て七倉ダムが見えホッとする。下山後は七倉山荘でお風呂に入り、西瓜を食べて元気回復。渋滞には全く遭わず和歌山に帰る。
歩行距離 43km 累積標高差(+)4781m 累積標高差(-)4793mのハードは山行でした。
●メンバーコメント
<泉>
以前から行きたいと思っていた赤牛岳と読売新道。烏帽子岳から赤牛岳までは北アルプスの中でも特にすばらしい景色を見ながらの縦走路だと思う。水晶岳から見える赤牛岳の山頂はすぐそこに見えるがなかなか着かない。読売新道は樹林帯の中が多く、根っこより岩がつるつるで気を使いながら下って行った。奥黒部ヒュッテから平の渡までは昨年の台風で道が崩れ、この8月にやっと復旧できたばかり。絶壁に丸太を組んでの道。階段、梯子には作ってくれた人々に頭が下がる思いでした。
針ノ木谷は大きくきれいな渓で何度か渡渉するが、高巻で山の中へ入ると荒れていた。
今回、ブナ立て尾根を登ると稜線歩きのように見えたが実際はアップダウンが多く、よく歩いたと思う。