11月23、24の連休、以前より行きたかった南大台の縦走に行ってきました。メンバーはCLしん、紫、柚、会員外の南大台縦走の経験者であるピッケルさんにも助っ人として加わっていただいた。
下山口の三之公に車1台デポ。筏場駐車場より大台辻を目指す。この道は大部分気持ち良いいい道なのだが所々崩落個所があり通行止め表示がある。2年前に行っていたので大丈夫かなと思って行ったが大台辻の手前の崩落個所はかなりひどくなり大分高巻かないと通過できなかった。大台辻からいよいよ縦走路に入っていく。最初の大きなピーク添谷山までは気持ちの良い道でピンク色のテープがしっかりと付けられていた。テープに導かれて左に折れなければならないところを林道まで下りてしまった。最初の道間違い。添谷山までもどりきょうのテント予定地である引水迫まで急ぐ。引水迫は縦走路近くから水が流れており良い水場である。
翌日は長帳場になることを予想して薄暗がりのなか出発する。暗がりで逆コの字への屈曲点のテープを見逃しルート探索するが明るくなればすぐにテープも見つかり逆コの字の登ったり下りたりの道が続く。振子辻までは長かったように感じたが、その後迷いマークのある杉又高の屈曲点から父ヶ谷の高は順調に歩けた。振子辻、杉又高、父ヶ谷高とピッケルさんたちが掛けてくれた札があり役にたった。三重県と奈良県の境界石も道は間違っていないという安心を感じさせてくれた。
父ヶ谷の高から2つのピークを越えたところがぶなの平と言われるキャンプ敵地である。近くに水場があるようだ。1125のピークから湯谷の高は岩場が連続して出てくる。湯谷の高から山の神はすぐそこに見えている。2時に山の神に着いて縦走も終わったような気持ちになった。
三の公までの道はみんな何回か通ったことがある道でこれで明るいうちに帰れるとみんな思っていた。が、ここからが大変であった。山の神から違う尾根を下ってしまい標高差100メートルくらい下って気が付いた。GPSで確認すると結局山の神山頂までもどらなければならないことがわかった。ここで1時間ロスしてしまった。
明るいうちに下りなければという思いで、テープを忠実に辿り他に道ががありそうなところではGPSで確認しながら慎重に歩を進めたが904のピークで微妙に道の方角が変わったところでテープがなくなりここで道を探すのに30分かかった。西の空は最後の夕日の明るさがわずかに残っている。道が落ち葉に覆われてわかりにくい。
773のピークあたりで真っ暗になりヘッドランプの明るさとGPSを頼りにひたすら下りた。ジグザグ道で階段になっているところがあると道であることが確認できすごくホッとした。水の流れる音がだんだんと大きくなり暗闇に東屋が見えた。やっと終わった。やれやれ。6時になっていたので、山の神から2時間半みておけば下山できると思っていたが3時間50分かかった。最後に大台縦走の洗礼を受けた気がした。2日間暑くも寒くもなく風もなく晴天のもと雄大な大台山脈を歩けたことに感謝。この2日間登山者にはひとりも出会わなかった。
コースタイム
1/23①筏場9:40~釜の公出合10:50~940m付近12:00~②大台辻13:30~p1280 14:15~③添谷山15:00(30分ロス)~④御座15:20~⑤引水サコ16:00 水場テント泊
11/24 4時起床5時50分出発~p1118 6:00(30分ロス)~小さなコブの上下~p1070 7:13~⑥振子辻~8:25p1100で大きく曲がる~⑦杉又高9:15(左、)~⑧父ケ谷の高10:20(北へ)~⑨11:10ブナ平(雨量計水場テント適地)~p1164 11:36左折れ下る~p1125(エスケープできる) 12:21~⑪湯谷の頭12:50~⑫山の神の頭114:10~15:10(1時間のロス)~⑬p855付近30分ロス~⑭三の公17:56
23日6時間20分行動(30分ロス) 24日12時間行動(1時間30分ロス)
(柚 記)
(しん)
台高南部はやはりややこしく、50M前後のアップダウンの連続でたまに100M近くの登りもあり体力を試されているようです。
また読図もしっかりしないと油断をするとすぐだまされます。現在地を常に確認していないとダメでした。テ-プはいろいろありあまりアテにできません。ピンクの新しいテープには最初すぐに騙されました。 細い尾根の県境界尾根の石柱が間違いありませんでした。
あまり人が入っていないので手入れもされていないために荒れたたところもありましたが、久しぶりに山らしい静かな楽しい縦走が出来満足しました。
(紫)
前から台高の主稜線の縦走、繋げたいと思っていたので、チャンスかと計画した。この大台辻から山の神の間は特に人も少なく、難所が続くと聞いていた。
当初、大台ケ原のドライブウェイの川上辻から歩けば、楽かなと思っていたが、車の回送が遠くなるし、川上辻から大台辻は前に歩いているので、今回は筏場から登ることにする。
情報を得るためにHPを調べていると、友人ピッケルさんに行きついた。それで、一言行ってきますと声をかけると、ピッケルさんも行かれると言う。鬼に金棒、それでは是非と筏場で待ち合わすことにした。でも、体力のあるピッケルさん、柚ちゃんと私のペースではとても申し訳ないなと思いつつ、ご一緒することになった。
三の公にデポし、筏場に回るともうピッケルさんは到着されていた。初めてお目にかかるが、何度も写真を拝見してるので、顔見知りのような気がした。
筏場から大台辻は通行止めとなっているが、前に歩いた時、一か所崩壊地があった。今回台風12号が通ってるし、ひどくなってる可能性も考え、下りでなく、登りに利用する。でも、想像通りあちこちかなり悪くなっていて結構時間がかかった。崩壊地はますます崩壊していた。何とか大台辻に到着し、時間的に苦しいなと思いつつ、新しいピンクに導かれ添谷山に歩くが、ピンクリボンは林道に降りるルートだった。だまされたと思いながら、すぐに引き換えし、引水サコに歩く。
当初は引水サコで水を汲み、振子辻までと思ったが、到底無理。出発が遅かったので、今日はここまで、落ち葉の水場でテント泊。折角ピッケルさんとご一緒したけれど、テントは少し離れたとこに張ったし、こちらはお疲れモード、飲めないしで夕食後すぐに沈殿。遅い私達に同行し、寂しい夕食となったピッケルさんに申し訳ないと思いながら眠りに付く。
翌朝、ピッケルさんから時間的に苦しいと言われ、暗いうちに出発。遅い私達は休憩を短くするしかない。写真もほどほどで、頑張って歩くが、暗いうちでいきなり直角ルートを見落とし、30分ロス。振子辻まで直角に曲がるのを繰り返し、痩せ尾根を歩く。アップダウンも多く、時間がかかる。でも杉又高から父ケ谷高に到着したら、案外スムーズに進み、帰る目途がたち、ほっとする。
主稜線は直角、直角と、かなりへそ曲がりで、気を付けないとコースを外れてしまうので、古いテープと踏み跡を見落とさないように気を付けて歩くと、案外早かった。これで帰る目途がたち気分はルンルンとなる。ブナの平は雨量計のある、水場、テント場としても今回の歩いた稜線で一番の場所だった。ここから湯の又の頭の前後は岩稜帯だったが、こういう道は気がまぎれ、楽しく歩けた。山の神にも余裕で到着できた。
ところが、ここから油断があり、全然今までと違う方向から出てきたので、気軽に降りたら、尾根違い、ピッケルさんと喋りながら歩いて、気づいた時は1時間のロス。登り返しはしんどくて、日没前に降りれるかと少し不安だった。
みんな何度もこのルート歩いているのに、どうも前のようにしっかりしていない。落ち葉でルートもわかりにくい。一か所テープもなくなり、道を探すのに30分のロス。結局、GPSの前の軌跡を頼りに、ヘッドランプのお世話になったが、無事三の公に到着した時はほっとした。
3回ほど、もしかしてその日のうちに帰れないかもと思った山行だった。帰れなかったら、食糧もテントもあるが、お騒がせしましたと頭を下げる自分を想像し、翌日は大荒れだったから、ほんとに遭難になってたかもほっとする。
色々な記録を読むと、みんなもっと道迷いもあり、ロスも多いようで、まあ、二日目は山の神まで一番ややこしいところは歩くのは遅いけど、間違わず早く歩けて満足だった。
ピッケルさんにはハラハラさせてしまい申し訳なかったけれど、ロートルも頑張ったので、これに懲りずに又ご一緒させて戴きますようお願いしてお別れする。それにしても何と亀の歩みだと思われただろうな・・。しぶといけどね。
同行戴いたピッケルさんのHP
http://pickelkun.web.fc2.com/hiking/2013/daikou.htm