8月14日羽田を夜11時出発。飛行時間は11時間30分。時差日本から7時間遅れ。
8月15日パリシャルルドゴール(CHD)空港に午前4時ごろ到着。乗り継いで約1時間半の飛行
でジュネーブ空港に10時過ぎに到着。ジュネーブ空港からはバスで約2時間、12時過ぎにシャモニーに到着。濱口さんがシャモニーシュッドのバス停まで迎えにきてくれる。ハッピーさんのアパートはシャモニーシュッドにあり、私のアパートはモンブラン駅の近くで下にマクドナルドが入っていて歩くと
10分くらいかかる。この日は雨。
8月16日 雨時々曇り
シャモニー・・バス・・9:50ルトウール・ロープーウエーと歩行・・バルム峠11:50
帰りハロープーウエーで下りてモンテ展望台へ
時差ぼけでぼーっとしていたので、バスでルトウールまで行ってバルム峠(2191m)まで歩いた。スイスとフランスの国境になっている。バルム小屋のおばさんは最悪。この日はシャモニーマルチパスを買っていたので、ミディーに次いで標高の高い(3200mくらい)展望台のあるモンテに上がる。霧雨でほとんど景色が見えないとめ、乗客は2組のみ。でも山頂に上がると一瞬だけモンテが見えた!来た甲斐があった。下では雨でも山頂は雪のようで、モンブランのルート再開に期待を持つ。
8月17日 曇り時々晴れ テートルースへ下見
7:00シャモニー・・バス・・7:50レズーシュ8:30・ロープーウエー・ベルビュー・電車・8:40ニーデーグル8:50・・9:50避難小屋10:15・11:35引き返す・・13:40ニーデーグル小屋・・15:00ニーデーグル出発 電車最終は16:30頃
テートルースまで下見に行くことにした。レズーシュまでバス。やはりモンブランへの道は再開されていないようで人も少ない。そこからロープーウエーでベルビューまで行き、次に鉄道に乗り換えニーデーグルに着く。ニーデーグル駅にはトイレもあり、歩いて10分くらいのところに山小屋もある。ニーデーグルからゆるやかな上りで約1時間で避難小屋に着く。2階建てでかなりの人数が入れそうだ。ここにもトイレがあった。ここで道は90度右に折れる。平坦で岩がごろごろしたところ。霧が出ると道がわかりにくくなると思う。ペンキで印をつけてくれている。そこを過ぎると岩のつづら折れの道となり高度を稼いでいく。霧で景色が見えずだんだんと道に雪も出てきてアイゼンを持ってこなかった身として少し心配になりテートルース小屋まで20分くらいかという地点で引き返した。下りてくる人にグーテまで行ったかなど聞いてみるがもうひとつはっきりとはわからなかった。テートルースまでは問題ないということのようだった。
8月18日 曇り時々晴れ ミディで高所順応
10:00シャモニー・・ロープーウエー・・ミディ展望台10:30・・コスミック小屋・・ミディ展望台
濱口さんが何回も歩いたというミディに連れて行ってもらうことにした。ミディの駅を降りてエルブロンネ行きのロープーウエーの出る横に外に出ていく場所がある。観光客が出ないように1メートルくらいの金網フエンスが張ってありそこを乗り越えて外に出ていく。少し緊張してアイゼンを着け両側切れ落ちたナイフリッジのスロープをゆっくり一歩一歩下りて行った。大腿四頭筋パンパン。途中上りの人とすれ違い広くなったところで待機。雪原まで下りればどうってことはなく岩登りする人たちを見ながらコスミック小屋まで行き着いた。小屋は靴を脱いであがるようになっている。ティーを頼むとどんぶり鉢くらいの大きさの器にいっぱいお湯を入れてくれる。ミディへの帰りはずっと上りになり最後の上りは特にきつかった。
この日の夕方神田さんと会ったが、グーテからの道はやはり閉鎖されたままとのこと。20日グーテ小屋泊の予定の私は、イタリアのグランパラディソに行くか?と突然行先が変わった。ハア?という感じだった。雪も降っていたので開通しているのではと勝手に考えていたからだ。19日はガイドとミディを歩く予定だったが“きょうは行った”というと、“モンテにするか?”とこれも急に変更となる。後で思えば高度順応のためもう一度ミディに行っておけばよかったかと思う。
8月19日 曇り時々霧雨 アルジャンティエール氷河
7:30シャモニー・・8:00アルジュアンティエール・ロープーウエー・ロニオン8:20・・氷河・・11:30ロニオン
朝神田さんとガイドのグレッグと会う。この時神田さんから“きょうの昼からグーテからの道が再開される”と聞かされた。それで結局モンブランに登ることになった。この日はグレッグとモンテへのロープーウエーの途中駅ロニオンから1時間くらいのところにあるアルジャンティエール氷河を歩いた。2100mくらいのところにある氷河のためか柔らかくアイゼンはよく効いた。深いクレバスも所々にあり1時間くらいの氷河歩行はあっというまに終わってしまった。お昼すぎにシャモニーに戻ったので高度順応のため再度ミディまで行って2時間くらいぼーっとモンブランを眺めていた。この日はシャモニーは雨だったが上は霧の間からモンブランが顔をみせてくれる時間もあり、私は5日目にしてこのとき初めてモンブランを見ることができた。
8月20日。21日。快晴
7:30シャモニー・・8:00レズーシュ・・ニーデーグル8:30・・9:35避難小屋・・11:00テートルース小屋11:45・・2:30グーテ小屋
8:15グーテ小屋・・11:00テートルース・・13:30ニーデーグル
きょうからモンブラン行き。天気予報は良好。シャモニからもモンブランがきれいに見えている。7時30分にガイドと待ち合わせてレズーシュに向かう。ルートもgood conditionとのこと。のレズーシュの駐車場は満杯。3日前に来たときとえらい違いだ。ロープーウエーも早くから動いていて混雑している。
ニーデーグルからたくさんの人が歩き始める。私は遅いのでガイドのグレッグは10mくらい前を離れすぎないように歩いている。後ろから来た人には先に道をゆずりながら歩いていた。1時間くらいで避難小屋。水補給の小休止。3日前に歩いているので気分的には楽。でもきょうは晴れていてこの間は隠されていたものがすべて見渡せる。避難小屋とはこういう位置関係だったんだと思いながらどんどん高度を上げていく。きょうは雪は全く残っていなかった。引き返した地点を過ぎしばらく歩くとテートルース小屋。コースから大分離れた所にテートルース小屋。小屋で休憩する人はほとんどなくすいている。ここでスープ(パンとチーズが付いてくる)を飲む。野菜スープなんだけどおいしい。
ここからヘルメットをかぶってザイルで確保されて歩くことになる。上を見上げるとごつごつした岩場が広がりそびえている。いよいよクーロワールだ。今までつづら折れだった上りは直登に変わる。小石が常時落ちてきている感じ。待機して落ちてこないのを確認すると小走りで通過している。私たちも“hurry hurry”tと通過。その後は同じような岩登りがずーっと続く。グーテ小屋は遥か上に小さく見えグーテ小屋直下は特に急になっている。テートルース小屋はだんだんと小さく見えてこれだけ上ったのかと思うがグーテ小屋は近づいてこない。途中下山の人とのすれ違いもあったが電車の時間があるのだろうが下りるのもみんな必死。やっと旧グーテ小屋の階段になり”やっと着いた!。“と思った。
写真で見たのと同じグーテ小屋が見えて少し感激。靴やアイゼン、ハーネス、ヘルメットなどはロッカーに入れて食堂へ。飲み物だけ飲んで休憩。夕食は5時半、朝食は7時半??と言われた。(天候が悪ければとグーテの予約を2日とっていたので翌日も小屋まで戻るだけという予定なのだろう)すぐに眠ってしまったのが余計悪かったのだろうと思うが吐き気がして夕食はほとんど食べれず翌朝はグレッグに“もう上らずに下りる”と伝えた。下りるだけだったけど気分も悪くて下りもきつかった。ニーデーグルに1時半頃に到着。3時頃にシャモニーに戻る。」
8月22日 快晴 ミディで写真撮影後プランドレギーユからモンタンヴェールへハイキング。
プランドレギーユ12:30・・14:30ドリュー展望台・・15:30モンタンヴェール
シャモニーマルチパスがきょうまであったので、一番高価なミディにもう一度行き、昨年も同じコースを歩いたのだが、モンタンヴェール駅の上にあるドリューの展望台に行きそこなったので今回楽しみにして行ってきた。ドリューとメールドグラス氷河を心ゆくまで眺めていた。モンブラン登山はあっけなく終わってしまったが、終わるまでは気持ちもゆったりすることもなかったので、やっと寛げたように思った。日本人観光客もいて写真も撮ってもらった。
8月23日 曇りのち雨 ボソン氷河観光
気が抜けていて、ボソン氷河の下の展望台からピラミッド小屋まで歩くつもりだったが気持ちが挫折。
シャモニーまで歩いて帰る。途中ガイアンというクライミングゲレンデを見物した。いろんなレベルで岩登りができ、観光客もトライしているひとがいる。ヌンチャクをかけられるようになっていて整備されている。すぐ横にきれいな水の池があったが、絵葉書になっていた。
8月24日 曇りのち雨
アパートをチェックアウトし、神田シャレーに移る。
神田シャレーはハッピーさんのアパートからだと歩いて10分くらい。モンブランとボソン氷河を眺められる良い場所にあります。トイレ・シャワー付きで食事も希望で作ってもらえて少人数ならここで滞在するのもいいかもしれません。ウルトラマラソンに出場するトレイルランのつわものたちが日本から来ていて話ができて楽しく過ごせました。すごいお話ばかりでした。この日はカモ鍋。おいしかった!
8月25日 晴れ ジュネーブ泊
きょうは最終日。遊びつくして日本に帰ってからの仕事のことが頭をよぎり始める。
ハッピーさんにおみやげの買い物につきあってもらってお昼すぎにジュネーブ行きのバスに乗る。
ひとりになって心細い。ひとりで海外のホテルに泊まるのが初めてで心配。
8月26日 晴れ
ジュネーブ発朝10:30分。パリ系由で関空27日朝8時40分着
(記 柚)
(ハッピー)
8月10日にモンブランの挑戦が決まり高度順化をミディーでしていたが
クロワール落石が頻繁に起こって、管理している登山協会が行く道を
閉鎖しルーテ小屋は閉鎖で、モンブラン行きは中止となる、私は21日に
は再開されると思い設定を地元のアルプス、プライニングに予約する
小屋も取れ、ガイドも手配出来て後はそれまで訓練のみで、近くの2000m
~3000mの登山をする。
8月19日になっても再開の便りも無い、しかし、雨がシャモニーで降り
山は白く雪が積もっているのが見えるので、再開されるのを期待する。
20日に柚さんからOKになったと、連絡があってやっとその気になる。
21日6時半にアパート前に迎えに来てもらい、デジュースのロープウェー
乗り場でガイドと待ち合わせする、ガイドはシモンと言い一番のロープウェーに
乗り、その後二ード行きの電車に乗り、そこで降りて登る、グーテ小屋に付く
その道のりはテートルス小屋より垂直の岩場にはワイヤロープが張られて居てそれを
持って登り新グーテ小屋に付く小屋は稜線の下に立てられた立派な建物で、
3800mにこんな建物をよく建てたものだと感心させられる。
小屋は世界中から登山家が来ていて、話は英語が共通語で日本人は
私一人で、色々と、他国の人が話しかけてくれた。
一番印象に残ったのは、日本国は素晴らしい国であると、それぞれの国の
人が言ってくれて、この時ほど日本人で良かったと思った。
しかし、帰ってテレビに流れているニュースを見ると、外国の人が思っている程
愛国心があるか疑問に思えた。
他国の登山家と交流して22日2時迄仮眠して、朝食を済ませて、3時にヘットランプを
付けて外に出る、-6℃風も無く絶好の登山日よりである。
初めに、モンブラングーテ4200m迄一気に登る、ガイドは休憩しない、4000m過ぎると
足が鉛のおもりを付けたかのように重くなる、時々ガイドがヘットペイ二ーと聞いてくる
私はOKと言い返す、行く方向にオリオン座が輝いている、6時30分が日の出で在るので
それまでに、モンブランの最後の取り付きに着かなければとガイドに就いて登る、
モンブラングーテの頂上直下をトラバースして登りになりそこを登るとバロー避難小屋
小屋は5m*10mの長方形の小屋で、密封も良く中に入ると暖かいので、ここで
一服する。ここには、トイレもあり女性も心配が無い、10分程で出発する。
いきなり雪の壁になり100m程急登を登るとモンブランの頂上が見えてくる、
あと一息頑張ればと思い緩やかになった登りを行くと東のモンテが少し赤く染まりだす
時計を見ると6時30分で日の出の時間である、ガイドと針の山郡の先端から赤く焼けてくる
のを見ると、別世界に行った様であった。
ここは、モンブランの手前の4600mの場所で後200mであるが、ガイドと出発前に取り決め
で、小屋を出てから5時間がリミットと言われていたので、帰り2400m迄くだるので、私は
ここまでくれば満足と思う気持ちになりトップで降りる、途中小屋で一緒で在ったオランダ人
スペイン人の登って来るひとに会いもう降りるのかと言われたが、登り返す気持ちは無く
GOOD LUCK と言って別れる、その後小屋により荷物をザックに入れて一気に二ーテ
まで降りる、13時40分の電車に乗り、デジュースに行きガイドと一緒にシャモニーのアパートに
帰り、近くのレストランで、登頂は出来なかったが、ビールで乾杯して、モンブラン登山を
終了する。
帰って来てモンブランに登るには、天候、体調、持久力、この三つが絶対条件で、時間とお金が
あれば、2日間の山小屋予約をしておけば、登頂率は上がると思う。
機会があれば、誰かが行く人が居れば、登山口まではエスコートをする気持ちは今も有ります。