コースタイム
19日 夜10時和歌山発
20日 4時着仮眠、8:30ロープウェイ、9:10出発、10:20樹林帯上部、12:00石室小屋から少し上がるが女性達戻る、13:00覚明堂(このころ山ちゃん剣が峰)13:20石室小屋で合流 14:30樹林帯 15:10ロープウェイ上部着 テント設営
21日 7時起床 9時半ロープウェイ上部にて下山 スキー(しん、紫、柚、とん)と観光(ツネ、澤、泉)に分かれ赤かぶへ
22日 7:40赤かぶ発、10:20高鷲スノーパーク上部出発、11:20大日ケ岳山頂11:55下山開始12:25ゴンドラにて下山。桜花の湯13:00、14:30荘川インター21:00和歌山着
●反省・感想雑惑
秋に御嶽山に登ってからこのお彼岸の連休は御嶽山に登ろうと決めていた。30年ほど前に2月の終わりに田の原から登った時も感動したが、今回は御嶽ロープウェイから登ることにした。
ところが天気予報が悪く、出発直前では最悪の春の嵐となった。一番メインの中日が悪いので、初日に御嶽山に登る事にしたのが、功を奏し風は強いが快晴の中登る事が出来た。
19日夜出発、ロープウェイ駐車場にて仮眠して20日一番のロープウェイで上がり、荷物をデポして日帰り装備で登山開始、夏道とは違いロープウェイ上部の樹林帯を進む。山スキーのメンバーもあり、トレースに心配はなかった。わかんは必要ないので樹林帯にデポをする。樹林帯を過ぎ、尾根に取りつく前にアイゼン装着したが、このころから風も強くなる。
8合目の石室小屋から覚明堂の小屋の急登はかなりの強風で、女性3人は耐風姿勢ばかりで遅々と進まず、精神的に耐えられないようなので石室小屋に戻る事にする。風の蔭で待って貰い、私としんは先行している山ちゃんと澤さんを追いかけ覚明堂まで上がる。
剣が峰まで行きたいところだが、待たしている女性達が気になるので、澤さんと3人記念撮影をして下山を始めた。防寒と温かい物を摂るように言ったのだが、余裕がなかったようだ。もう何年も山の経験があるのだから、こういう時、面倒がらずに対策を取れるようにしないと駄目なのが3人の反省点だろう。
猛烈な風に恐怖を感じ進まなかったようだが、3000mのアルプス、厳冬期に比べ気温も高くそれほどの危険はない。これも経験として次は風の合間を縫って進むという判断もしなければならない。
暫くして山ちゃんも追いつき、風のないところで休むが、山スキーのメンバーも上から滑ってくるのが見えた。私達もロープウェイ上部でテント泊なので慌てる事もなく、写真を撮りながら、滑落停止のまねごとをして遊ぶ。
ここまで降りると女性達ももう少しのところで引き返したのが悔やまれるようだ。
天気予報では夜半から大荒れになるようで、ロープウェイも運休するという前提で最悪はスキー場の端を歩いて降りるという了承をスキー場で取り、ロープウェイ上部の風の陰を選びテントを張る。
張り終えたらパトロールが来て雪上車が夜中にコース整備で来てこの場所で方向転換すると言われたのだが、許しを得て安心する。でも夜中大荒れの中、雪上車が来る音がしたので、轢かれて熨斗烏賊になると怖いのでヘッドランプを点滅した。でも事前連絡されているのか、近くまで来なかった。
そしてトイレが使えるかとお聞きするとわざわざ鍵を開けておいてくれると言われ、ストーブまで付けてくれていたようだ。とても親切なスキー場に感謝で一杯だった。これで非常事態でも逃げ込める安心でテントで美味しい鍋で楽しむ事となる。
予想通り夜11時ごろから風が唸り大雨となる。温暖前線と寒冷前線の合間、3時頃少し雨風がやむ時があり、このチャンスで私は外に出るが、雷が光りすぐに又大荒れとなる。明け方までやむ気配もなかったが、私達マジックマウンテンのテントは最高でびくともしない。田中さんに戴いたゴアの男性達の様子が気になったがあの大雨でも全然平気だったらしい。冬の雨はいつもテントに漏って来て中を濡らすのが当たり前だったので、頼りになるテントでラッキーだった。朝、テントは雪で覆われていた。
ロープウェイのアナウンスではやはり運休のようだが、太陽が見え始め1時間遅れくらいで動き出したので下山する。
21日はスキー組は車に戻って用意し2時半まで猛烈な風の中滑る事となる。観光組は高山に行ったようだ。夕方民宿赤かぶで合流し、遊びすぎたスキー組は遅刻するところだった。美味しい料理とオーナー一家の紙切りやお抹茶のお接待で楽しい一晩だった。
22日は朝、息子さんのスラックラインで遊び赤かぶを後にして高山経由で高鷲スノーパークに移動。大日ケ岳に登山する。前日の新雪で黄砂にまみれた雪も、真っ白になり素晴らしいお天気に最高のおまけ登山となる。
トレースがないと大変かと思ったら、ロープウェイから1時間で山頂に着く手軽さでスキーヤーにボーダーにと賑やかだった。他の尾根からも上がってくるトレースがあり雪の山として人気があるのだと思った。
山頂からは1昨日登った御嶽山が見え、乗鞍からアルプスも見えた。そして圧巻はすぐ近くに見える白山の山並みだった。素晴らしいパノラマに一同感動する。
下山後、荘川インターの桜花の湯に入り、帰路に就くが、20日に開通した第二京阪を走り、近道と走り易い道に終り良ければ全てよしの山行となった。
大荒れの予報でみんなに心配をかけたが、臨機応変の計画で最高のスケジュールとなった。山は天気良ければ全てよし、天候だけは侮るまいと改めて思った。
●メンバーコメント
(ヤマツネ)
木曽御嶽山、大日山共に天候に恵まれ、素晴らしい山行が出来たこと・・・・・素晴らしかった言う一言に尽きます。
行く前は、今回は観光旅行になると覚悟していたのだが、本当に現場に行ってみなければ判らないものです。風はかなり強く吹き、たまには雪風が吹きあがり、斜面にへばり付き、ピッケルを突き刺して体を支え、足元が覚束ない時もある。これでは頂上は無理と思ったこともあり、やはり3000mの山だと実感でき、スリル満点の山行きでした。
でも、今回は本当に良い体験でした。これからも出来るだけ、山を楽しむことが出来る体を作り、皆と一緒に楽しみたいものです。(注ヤマツネさんだけ3067mの頂上踏みました)
(しん)
天気予報は最悪だったが天気の合間に登れたのは運が良かったと思う、いつもこうはいかない。厳冬期に(一月~2月)比べて3月の風の冷たさが全然優しかったように感じた。しかし身体をいったん冷やしてしまうと怖いことになると実感できたと思うので、自分でもう少し対策をとると言うことを次回に生かして欲しい。
(柚)
晴天強風。初めは予想に反して良い天気だったので山頂に行けるのではと思いました。しかし登るにつれて突風で耐風姿勢をとらないとだめになり9合目の小屋を目前にして、耐風姿勢を取っても風に飛ばされたため即断念しました。
断念した時は悔しさはなかったのですが帰ってからそんな悪い条件ではなかったのになと思いはじめ、今回頂上に行けなかったことに少し悔しさを感じます。
3月の3000mの山、機会があればまたチャレンジしてみたいと思います。3月2000mを越える地点でのテント泊も初めてで良い経験をさせてもらいました。
(澤)
<御嶽山>低気圧による暴風雨に耐えるテントの張り方は勉強になりました。頂上まで40分くらいのところで引返したので、是非もう一度チャレンジしたい。
<大日ヶ岳>新雪がきれいで360度の展望が素晴らしかった。コースも沢山あるので少し研究してみたいと思う。
(泉)
<御嶽山>雪山でのあのような強風は初めての経験で勉強になった。もう一度チャレンジしたい。
<大日ヶ岳>山頂から見た白山はその名の通り真っ白で素晴らしく、是非登りたいと思った。
(とん)
<御嶽山> 3月の御嶽山は私にとってやはり厳しいものでした。樹林帯を抜けたあたりから風が強いせいか体調が悪いのか、なかなか足が前に出ず9合目手前で引き返すことになったときはほっとしました。後で思えばもうちょっと頑張れたのかなとも思えるのですが・・。でもお天気が悪くなってきている時いい判断をしてもらって良かったです。
<大日岳> お天気も回復して快晴の中の大日岳は気持ちのいい山行きになりました。トレースがついていたこともあるのですが歩きやすい雪で予定より早く往復出来てよかったです。