2019.8.15

槍ヶ岳

果たしてうちの7歳の息子は槍ヶ岳に登れるのか?息子と嫁と次女、さらに次女の彼氏君もつれて槍ヶ岳に行ってきました。息子は彼氏君と遊んでもらうのが大好きで、山小屋でトランプやゲームなどをして遊ぶのが第一の目的で山に来ています。そう、山に登ることが目的ではなく、遊んでもらうことが目的で山に登っています。槍ヶ岳は次女のリクエストで、さすがに息子には無理だろうと思って、蝶ヶ岳にしようとか白馬大池にしようとか言ってみましたが、次女はあのとんがったところに登りたいと言ってききません。さらに嫁は10年前に奥穂に登りましたが自信がないようで、最初はあまり行きたがっておりませんでした。それでも留守番は嫌だったようで、僕が山小屋の予約の電話をしているときに「やっぱり行く」と言い出しました。まあ、運転してくれるし、息子の世話もあるので行ってもらった方がありがたいのですが。唯一の救いはスポーツ万能な彼氏君で、さらに息子の相手もいとわずにするというできた青年です。

1日目、槍沢ロッジまで。次女と彼氏君と一緒に行こうとして、彼らに小走りでついていく息子。なんとも健気です。さらに結構スピードもあります。子供は乗せれば思わぬパワーを出します。槍沢ロッジまで7時間かかりました。まあ、明神池に寄り道したり、徳澤でソフトクリーム食べたり、横尾で昼ごはんの後トランプしたりしてましたから。

2日目、息子は次女と彼氏君に置いて行かれてモチベーションはあがらず。スピードはあるものの、10分あるけば休憩と言い出します。しかし、決して歩きたくないとか、帰りたいとかは言いません。疲れたから休む。休んだらまた、歩く。まあ、よく頑張っています。嫁はゆっくりであまり休まないので、二人のペースが合わず一緒に歩けません。まるでウサギとカメです。息子ウサギと嫁カメ。そうこうしながら森林限界を超えて、槍と殺生小屋、槍ヶ岳山荘がぱっと開けました。青空と槍沢の緑と槍ヶ岳がとてもきれい。ゴールが見えるとモチベーションも上がり、7時間で槍ヶ岳山荘に到着。槍ヶ岳の穂先をみながら、息子に行けるかと聞きました。行きたそうでしたが、途中で怖いと思って動けなくなったら誰も助けられないと言うとあきらめました。まあ、次回の課題に置いておこう。槍ヶ岳山荘まで来ただけでもたいしたもんだ。

3日目、4時から次女と彼氏君を連れて穂先に登頂。すばらしい。こんな景色、僕の文章力では書けない。朝食後、南岳と氷河公園を回るルートを取る次女と彼氏君を見送り、息子と嫁と3人で槍沢を下ります。遠くにきれいに見える富士山。今日も快晴。その中を息子は槍沢を駆け下っていきます。速い。楽しそう。僕も息子と山を駆け下るのはとても楽しかったです。4時間11分で槍沢ロッジに到着。

4日目。4時に起きて星空鑑賞。ヘリポートに息子と嫁と一緒に寝転んで星空を眺めて流れ星を数えました。この日も息子は勢いよく駆け下っていきます。そのモチベーションは明神池の近くの梓川で石切をすること。そう、川面に石を投げてはねさせる遊び。往路で少しやると楽しかったようで、帰りもすると言って聞きません。石切を30分もして上高地へ。5時間22分でバスターミナルに到着。

結局、穂先には行っていないので、「槍ヶ岳に登った」とは言えないのかもしれませんが、それでも息子はアルプスを歩けることを証明して見せました。なかなかやるな。また行こうな、駿。